描く前に全てが決まる(メール商談ライブ):11

うるの送信メール/その18
うるのです。
印刷入稿したマンガ冊子データをお送りします。
■マンガ冊子:印刷データ(URL)
データを解凍すると印刷データの内容を説明した「reedMe.txt」が付属しています。
・・・そういうわけで、皆様、本当にご苦労様でした!
いや、本番はこれからなんですが、とにかくここまでありがとうございます!
冊子は選挙だけでなく、今後の様々な活動に使えると思うので、どうぞ、がんばってください。
ボクも刷り上がりは楽しみにしています。
作品見本として、何部か分けていただけると、ありがたいです。
(可能なら、5部ほど・・・)
なお、今更ですが、以下、一応、マンガ作品のご利用条件を記載しておきます。
基本的に、制限はありません。
著作者として著作権は放棄していませんが、行使することもない、というのがウチのスタンスですので、描いた作品は、○○さん(後援会等も含む)が使うかぎり、全体であれ一部であれ、自由に何度でも使って構いません。
ただし、第三者にマンガ使用権を譲渡したり売却したりするのは、ご遠慮ください。
(つまり名前を変えて全く別の人に使う、といったことや、マンガそのもの、または一部を販売するようなことです)
なお、例外的に第三者への提供を認める例があります。非営利の、教育や公共の目的のために使用する場合です。こうした社会性の高い目的に使用することに制限は設けません。
そういうわけで、○○さんが自分自身のために使う場合と、公共目的かつ非営利で利用する限りは、なんの制限もない、ということですので、ご安心を。
これは、ボクが描くあらゆる作品に対して適用しているものです。
ボクは企業マンガ、広報マンガを数多く手掛けていますが、そうした作品は、我々を母親に、クライアントを父親にして生まれた子供だと考えています。
つまり我々にも、クライアントにも「親権」があると考えるわけです。そして完成した作品はクライアントに託します。
父親だから、我が子を託せるわけです。
だけど、作者(母親)でもクライアント(父親)でもない第三者に里子に出されてしまっては、あまりにも哀れ。作品に愛情(愛着)を持っている人にしか、子供は託せないんです。比喩ではなく、作者にとって作品は、本当に我が子のように愛おしいものですから。だから「第三者の利用は認めない」わけです。
(手に負えない子だというなら「母親」が引き取ります)
クライアントに対してでも、作品の再利用を自由に認めるというのは、実は珍しい例のハズです。他の著作者や制作会社の場合、増刷の場合にも、制作費に対する一定のパーセンテージで、代価を要求することが多いようですし、例え1文字の改変でも、作業料や改定料を請求するのも一般的です。
でもボクは、いわゆる著作権ビジネスが好きになれないんです。
ボクは漫画家です。売り物はマンガ自体であって権利じゃない。描きたいから漫画家なわけで、描くことが目的で、お金が稼げれば何でもいいわけじゃないんです。
(もっとも食べていくにはお金がいるので、制作費や出版物としての印税などはいただいていますし、相手が払いたいと言ってくれるなら、それを辞退するほど無欲にもなれないんですが・・・)
それに、先に書いたように、作品は我が子です。
親に金をよこさないからって、我が子の活躍を邪魔する親がいると思いますか?
自分が貧乏でも、我が子の活躍を祈るのが本当の親です。
だから、そういう機会を著作権で阻害したくないのです。
(もっとも、子供の活躍が第一であって、それを利用して誰かが儲けるような話なら「ちょっと待て」ですけど)
どうぞ、○○さんに託したウチの子を、愛してあげてくださいますよう。
愛情を注げば、きっと親に恩返ししてくれるはずです。
どれほどの力を持った子か、はっきり分かるわけではありませんが、少なくとも「よいこ」であることは保証できますので。
(以下、書名)
「うるの送信メール/その18」補足解説
ここのラストの、全て終わった後になって著作権の説明。
いやぁ、皆さんはこういうことしちゃダメですよ。こういう大事なコトは最初に言っておかないと(このケースの場合でも、本当は一番最初に言っているんだ。口頭でだけど)。
他のあちこちでも書いているけれど、ボクは再利用などで著作権料や使用料をもらっていない。
本当は請求していいものだけど、請求しないことにしている。
広告や広報作品では、再利用で稼げる額なんてホンのわずかでしかないからだ。
再利用料を高く設定したりすれば、最初から敬遠されて依頼自体が来なくなるし、そもそも、それほど吹っかけられるものでもない。
しかも広告って大抵は「そのとき」のものだから、後になっての再利用なんて滅多にないのよ。
なので、稀にしかないわずかな稼ぎにこだわるよりも、気持ちよく再利用も認めて好感度をアップさせて、次も発注してもらうほうが効率がいいの。
人がいいからじゃなくて、より稼ぎやすくするためにそうしているだけなの。
また、そうすることで著作権を放棄しないで済むようにもしている。
作者に著作権の譲渡を迫らなくても何の問題もない、こうして文書(メールとはいえ)で言質も取っていれば、著作権が作者のものでも困らないでしょ。
もちろんボクも、著作権を維持していてもそれを行使できるわけではないし、作品を独自に公開したりもできないのだけど、それでもね、意味はあるんだ。
例えば10年後。
あるいはもっと後。
そういう時が流れて、ほとぼりが冷めてくると「もう好きにしてくれてもいいよ」になる場合も少なくない。
そのときに何かに活用できるかどうかは全然わからないけど、活用できてしまうケースだってある。
もしかしたら、それが大きな何かにつながることだって、あり得る。
だから、できるだけ著作権は譲渡しないの。
しなくても、お客が不安を感じないようにしてあげることで、権利を守るようにしているの。
なお、作品を子供のように思っているのは、本当に本音だよ。
ボクは大勢のお客に、子供を託してきた。
その一人ひとりが、できるだけ満足できる人生を生きて欲しいなぁと思っている。
二次元でもね、やっぱり生きてるんだ。我が子なんだ。
そう思うから、広告でも一所懸命に漫画描けるのよ。
※補足
他の記事でも書いた気がするけど、こういう「再利用料をもらわないやり方」は、これが広告作品だからだよ。広告じゃない作品、広告にも使うけど広告だけじゃない作品、様々な用途に利用できるような作品などの、いわゆる一般的な作品だったら、しっかり再利用料をもらうべきだ。
クリエイターは作品に食わせてもらう職業なんだ。精魂込めて作品に打ち込めるのは、その作品が何度も働き続けてくれるからだ。最初の原稿料をもらって終わりとかじゃなく、単行本になったり、映像作品になったり、グッズになったり、広報に利用してもらったりと、何度も働き続けてくれるからこそ、当面の原稿料では割に合わないような作品を仕上げられるんだ。多くの場合、再利用料をもらうのは前提なんだ。ボクだって広告作品じゃないときには再利用料をもらうことにしているし、広告でも再利用料をくれるというのなら遠慮なくいただいている(本来はもらっていいものだからね)。
過去に描いた作品を提供するだけで何もしてないのに料金をもらうのって、最初は抵抗を感じるかもしれないけど、それが正当なんだから堂々と請求してほしい。
お客様からのメール/その21
うるの先生
ありがとうございます!
利用についてとても柔軟にさせて下さり、大変うれしいです。
本当にかわいい我が子ですよね。
大切に、思いを込めて展開していきます。
これから全力でがんばっていきますので、どうぞよろしくお願い致します!
(以下、書名)
お客様からのメール/その22
うるの先生
○○です、大変お世話になります。
お陰様でマンガの配布がおおよそ終り、すごく大きな反響です。
本当にありがとうございます!
さて、ネットで公開して欲しいという声がかなり聞こえるようになりました。
頂いたアドレスはtestサイトのようなのですが、どこか正式な形やリンクを貼る形で紐付けて頂くことは可能でしょうか?
HP担当の○○をCCに入れておりますので、ご指示を願えれば幸いです。
どうぞよろしくお願い申しあげます!
(以下、書名)
「お客様からのメール/その22」補足解説
実際、このときの反響はけっこうよかった。
それが大きな結果に結びついたかと言えば、そうでもなかったのだけど、この作品がじわじわと広がって、このときではなく数年後に新たな花が咲く。
その新しい花は、この○○さん本人が頑張ったからで、ボクの漫画のおかげじゃない。
そんなことはわかっている。
でも、その頑張りの後押しができたことは確かだ。
漫画になって、多くの人にわかりやすく自分の考えを伝えられた。
理屈じゃなく、気持ちの部分で寄り添ってくれる人も増えた。
漫画には、そういう力があるんだ。
普通の広告では伝えるのが難しいこと。形のないもの。心。
そういう部分を伝えることが出来るのが漫画なんだ。
そして、そういうモノこそが、モノやサービス以上に大きな価値だったりするんだよ。
うるの送信メール/その19
うるのです。
マンガ見たよ、アレうるのサンでしょ?という声をあちこちから聞きまして、ああ、がんばって配布しているんだなぁと思っていました。
これが○○さんの力になることを心から祈っています。
さて、お問い合わせのマンガのネット公開の件ですが、前に送ったモノは、あくまでも内々の校正確認用なので、正式に公開するのであれば、○○さんのサイト上で公開されたほうがよろしいかと思います。
最終校正済みのものをデータごとお渡しすることはできますから、それをどこかにアップロードしていただくとか、そういう形がいいかと思います。
ただ、アレはあくまでも最終校正用だったので、正式公開するのなら、もうちょっとマシなインターフェイスにしたほうがいいんじゃないかとは思いますけど・・・。
それに公開する際の画像サイズもアレでいいのかどうか。
ノートパソコンで見る人も少なくないはずだから、もうちょっと小さめでもいいんじゃないですかね?(校正だったから大きめにしたけど、実用レベルでは、一回り小さくてもいいような・・・)
なお、もしも、独自に作成されるのでしたら、印刷用のデータとしてZIP圧縮したものをダウンロードしていただいているはずで、そこにすべてのマンガ画像が高解像度で収録されていますから、それを元に作成されても構いません。
(全部のページを1ページずつ表示するようにまとめたPDFを作ってもいいかもしれませんね。そのままオンラインパンフとして配布することも可能だろうし、電子ブックとしてスマホ等でも読めるようにできると思いますし)
いずれにせよ、○○さんのマンガなんですから、ウチのサイトとリンクするより○○さんのサイトに設置すべきだと思います。
協力しますから、HP担当の○○さんに公開方法を考えてもらって、早急に対処されることをお奨めします。
PS
できれば完成したマンガ冊子を2~3部、見本としていただきたいのですが、いかがでしょう?
○○さんを訪ねてみようとは、ずっと思っていたのですが、仕事が忙しかったのと、どこの事務所にいけばいいのか分からなくて、ついつい先伸ばしになってしまって・・・。いや、すいません。
(以下、書名)
「うるの送信メール/その19」補足解説
以上、ここで、このお仕事は完全に完了。
このお客との付き合いは、ここまで。
このときから現在(2018年)まで6年ほど経っているけど、その後、直接接触したことはない(完成見本誌だけは送ってもらった)。
でも、この仕事をしたおかげで、つながったモノはある。
ボクという人間がいる。
こういう漫画を描けるということを知った方とご縁ができたりもしたし、全く別な仕事のときにも「こういうのもやりましたよ」と作例を示すことで、こちらの可能性を感じてもらえて、取引が実現することもある。
漫画を描けること、描いた作品があることは、WEBとかデザインとかの漫画じゃない仕事のときでも武器になるんだ。
例え漫画と関係ない仕事でもね、やっぱりね、何か特長がある人を選びたがるもんなのよ。
そうやって、漫画をダシにして他の仕事を取り、他の仕事をダシに漫画を受注し、というふうにボクはやっている。
自分が関わってきた色々なモノが混じりあって、今の自分を支えている。
これからも、色々あるといいなぁ。
あ、最後に先のメールで触れた「漫画のWEB公開」について補足しておこうかな。
この件では先方から、ボクがアップした「校正確認用のWEBページ」を実際のWEB公開版として利用したいという要望があって、ボクはそれを断った。返信メールに書いているようにケチったわけじゃなくて、ボクのサイトのURLのままでお客様の情報を表示するのは筋違いだし、混乱の元になるからだ。
なので、そっちで勝手に作って公開してくれと伝えた。ボクが作ってあげるのは簡単なんだけど、簡単だろうと働いたら追加料金をいただくことになる。割と手厚く顧客サービスをしているつもりだけど、何でもかんでも無料サービスしてたら仕事じゃなくなっちゃうし、お客を甘えさせすぎるのも良くない。つ〜か、サービスって本来は無料じゃないしね。
だから断ったんだ。先方にはWEB担当スタッフがいるんだし印刷用の高解像度データは納品してるんだから、それを元にWEB用の画像を作ることはできるはずだもんね(その程度のこともできないようならWEB担当者を雇ってる意味がない)。
なお、インターフェイスをしっかりするべきとか、PDFや電子ブック版を作ったらとか、いくつかの提案も付記してあるのは、そういうクリエイティブな部分までやるのならコッチに依頼してもらったほうがいいからだ。ボクも売り上げになるし、作業能力のあるWEB担当者だとしても基本的にはオペレーターであってクリエイターではないものだ。同じような技術を持っていても、ゼロから生み出すのと、出来上がったものを運用していくのとはまったく違う。
そういう部分を理解してもらいたいから、言うことは言っとくのよ。言って理解できそうな相手には、ね(笑)。
※このブログに掲載されているほとんどのことは電子書籍の拙著『広告まんが道の歩き方』シリーズにまとめてありますので、ご興味がありましたら是非お読みいただけたら嬉しいです。他にもヒーロー小説とか科学漫画とか色々ありますし(笑)。









うるの拓也












