小説版イバライガー/エピソードダイジェスト(1〜34話)

2018年11月23日

 ようやく33話、中盤最大の戦いが終わった。
 これでひと段落。

 この後は、他の四天王たちとの決戦、そして、まだ影すら見えていないラスボスとの戦いへと進んでいく。
 なので、ここでちょっと、ここまでのエピソードを俯瞰してチェックできるようにまとめてみた。

 あ、ネタバレになっちゃうから、まだ未読の人は読まないでね。
 ネタバレ気にしないタイプの人(ボクはそうだ)は、こっちを先に読んでもかまわないよ。

 それと……。

 エピソード解説は、すでに公開してある33話までだけど、各話サブタイトルだけは最終回(50話)まで記載してある。
 
 ボク自身は、全体で何話なのか、今は全体の中のどのへんを読んでるのかといったことがわからないと落ち着かないタイプなので、そういう人向けに全話タイトルを記載しておくことにしたんだけど、そこもネタバレされたくないっていう人は、33話以降の部分は読まないでね。

 

目次

電子書籍版/1巻(刊行済み)

電子書籍はAmazon・Kindle版でリリースしています。

第1話 世界崩壊の序曲

 初代イバライガー、ジャーク四天王ダマクラカスン登場

ロボット工学を学ぶシン。素粒子物理学を学ぶワカナとナツミ。未来を夢見る若者たちの運命は、感情エネルギー「エモーション」を求める実験によって一変する。感情エネルギーには意思があったのだ。実験は、人類とは異なるエネルギー領域にアクセスしてしまった。潜んでいたネガティブな感情が暴走し、悪意が溢れ出す。ネガティブなエネルギーに取り憑かれた研究者たちは怪物へと変貌していく。「ジャーク」の誕生である。
怪物化した人々から必死に逃げるシン、ワカナ、ナツミだったが、ナツミはジャークに捕らわれてしまい、シンたちも追いつめられる。だが、絶対絶命の二人の前に存在しないはずのヒューマロイド=イバライガーが現れる!!


第2話 想いの力

悪の生命体ジャークと、謎のヒューマロイド・イバライガーの出現。次々と起こる異常事態に大混乱のシンとワカナ。イバライガーの力で崩壊する研究所から脱出したシンとワカナは、さらに驚愕の事実を知る。イバライガーは、ジャークによって滅ぼされた未来からやってきたのだった。ジャークを生み出した素粒子実験。その時に発生した特異点を利用して時空を超えた戦士。絶望の未来が送り出した最後の希望。それがイバライガーだったのだ。
世界を救うためにジャークと戦うことを誓う二人だったが、待ち受けていたジャークの怪物に見つかってしまう。イバライガーが立ち向かうが、彼は時空転移でエネルギーのほとんどを使い果たしていた。だが、シンとワカナの感情がイバライガーに力を与える。イバライガーはポジティブな感情エネルギーによって動くヒューマロイドだったのだ。彼は言う。私を作ったのは未来のあなた方だと。シンが与えた力。ワカナが生み出した身体。呼んでくれ。私の名を。私に力を託してくれ。
二人の想いがイバライガーに届いたとき、紅の機神の力がついに発動する。


第3話 未来への挑戦

ミニライガー(ブルー、イエロー、グリーン)登場

シンとワカナの感情エネルギー=エモーションを得たイバライガーは、超絶の力でジャークを倒した。だが、家も研究所もジャークに監視されている。行き場を失ったシンたちは、幼なじみのマーゴンのアパートに逃げ込んだ。ようやく訪れた束の間の休息。シン、ワカナ、マーゴンから感情エネルギーを受け取ったイバライガーは、さらわれたナツミ救出のために、再び研究所に潜入する。だが、イバライガー不在のシンたちの元には、謎の武装集団が近づいていた。襲われるシンたち。そこに現れる3体の子供型ヒューマロイド。彼らはイバライガーのバックアップシステム=ミニライガーだった。


第4話 砕け散る希望

モラクル、イモライガー登場

ジャークが生まれ、イバライガーが出現した日から数年が過ぎた。シン、ワカナ、そしてイバライガーは、逃げ延びた他の研究員たちと合流して、密かに地下研究所を作り、犯罪者として追われながらもジャークとの戦いを続けていたが、全ての元凶である「四天王」を捕捉することはできていなかった。
一方、政府もジャークの存在を事件直後から察知していた。あの夜にシンたちを襲った特殊部隊は、対ジャーク専属部隊「TDF(Terrible-being Destroy Forces:特殊生物殲滅部隊)」として再結成され、捜査が続けられてきた。ジャークが廃墟となったショッピングモールに潜んでいることを突き止めたTDFは、部隊を送り込む。だが、それはジャークの罠だった。彼らを救うために出動するイバライガーとシンたち。しかし、ついに遭遇したジャーク四天王ダマクラカスンとの激闘の中、TDF隊員を救おうとしたイバライガーは致命的なダメージを受けてしまう。シンとワカナを守るために、瀕死のイバライガーは最後の力を振り絞る。時空突破。ダマクラカスンもろとも時空の狭間に消滅していくイバライガー。人類を救うはずの力はこのまま消えてしまうのか。

 

電子書籍版/2巻(刊行済み)

電子書籍はAmazon・Kindle版でリリースしています。

第5話 受け継がれる魂

イバライガーR、イバガール登場

時空の彼方へ消滅してしまったイバライガー。だが、その最後の賭けも謎のエネルギー干渉によって失敗に終わる。地上に舞い戻ったダマクラカスンは逆上し、全てを破壊していく。だがシンとワカナは、イバライガーの遺志を受け継いで立ち上がる。人間は諦めない。俺が、俺たちがイバライガーだ。
その想いがイバライガーが生み出した時空の特異点を通じて、未来に届く。決して目覚めることはないはずだった二人のヒューマロイドの元へ。そして、ついに現れる新たなヒーロー。時空戦士イバライガーR。時空天使イバガール。


第6話 未来の二つの顔

イバライガーブラック登場

イバライガーの意志と力を受け継いで出現したイバライガーRとイバガールは、ダマクラカスンを撃退し人々を救った。だが、Rたちは未来の記憶を失っていた。そんな彼らの前に、さらにもう一人、イバライガーRと全く同型、しかし漆黒のヒューマロイドが現れる。その名はイバライガーブラック。
バカな。そんなヒューマロイドは造られていない。イバライガー消滅の原因となったTDF隊員ソウマたちを処分しようとするブラックに立ち向かうRだったが、ブラックの戦闘力はRを大きく上回っていた。
ブラックは言う。俺はお前だ、と。時空転移の中で、同じ一人の中にあった別の可能性が分裂し、ともに顕現してしまったのだ。人々を守ろうとするRに対し、世界を救うためには人類すら排除しようとするブラック。歴史は、未来の二つの顔のどちらを選ぶのか。


第7話 氷の微笑

ジャーク四天王ルメージョ登場

真夏に雪が降る。湖に立ち上る巨大な竜巻。間違いなくジャークのしわざだったが、モニタに映った人影を見たワカナは、一人飛び出してしまう。あれはナツミだ。ジャークにさらわれた親友。だが、ナツミは新たなジャーク四天王・氷の女帝「ルメージョ」となっていた。
冷気を操り、さらに人々の心をも操るルメージョの策略に嵌ってしまったワカナとTDFのソウマ。駆けつけたイバライガーRとイバガールも、ルメージョに操られる人々には手が出せない。そんな絶体絶命の危機に現れるイバライガーブラック。三つ巴の戦いが始まろうとしていた。


第8話 ジャーク・オブ・ザ・デッド

人間の心の弱さにつけ込んだジャーク四天王ルメージョ。その卑劣な攻撃に苦戦するイバライガーたちの元に出現したブラックは、周囲への被害を無視してジャークを倒し始めてしまう。このままでは人々もナツミも殺されてしまう。だが、ルメージョを元の姿=ナツミに戻したいワカナの想いを汲んだイバガールは、決死の作戦を思いつく。イバライガーRとガールによってジャークの支配から解放された人々が、ワカナのために道を開く。決意を秘めて走るワカナは叫ぶ。
お願い、想いを届けてぇええ!!

 

電子書籍版/3巻(刊行済み)

電子書籍はAmazon・Kindle版でリリースしています。

第9話 ミッション・イン・ポッシブル

ミニライガーブラック登場、オーバーブースト発動

TDFとの確執を解消してジャークを倒すために、エキスポ・ダイナモを含むライガーシステムのデータをTDFに提供することにしたシンたち。だが、そんなことをイバライガーブラックが認めるわけがない。それを止めるために単身、ブラックとの戦いに挑むイバライガーR。戦いの中でRは内なる声を感じ取る。その『声』に押されて、ブラックを圧倒するR。だがブラックは、新たな力=ミニライガーブラックを生み出していた。ミニブラックとのシンクロ=オーバーブーストで増幅されたブラックのパワーの前に、イバライガーRはなすすべもなく敗退してしまうのだった。


第10話 犬とわたしの10の約束

ねぎ登場

ジャークが憑依するには「マイナス感情=悪意」が必要。ゆえに他者に対する悪意を持つ者=人間がジャークの憑依対象となる。だが、ついに人間以外のジャークが現れた。自動車にはねられて親を殺された子犬。その人間を恨む子犬にジャークが取り憑いたのだ。子犬と出会ったミニライガーブラックは、抹殺しようとするTDFを相手に市街戦を始めてしまう。子犬は悪くない。悪いのは親を殺した人間たちだ。
ミニブラックと子犬を取り押さえるために出動したイバライガーたちも、攻撃をためらう。迷うR。悪意を持つ生物=人間を救うことは本当に正しいのか?
それでも戦わなくてはならない。子犬の悲しみと痛みを引き受けようとするR。その想いに共感したミニライガー、イバガール、ミニブラックのエキスポ・ダイナモが一斉に光り出す。ネガティブだったエネルギーが浄化され、ポジティブに裏返っていく。その現象にRは希望を見出すのだった。


第11話 星守る犬

子犬を救ったことで、ミニブラックと和解できたRたち。けれど子供のメンタリティを持つミニライガーたちとミニブラックは、子犬をマスコットとして可愛がって、子犬の身体を調べたいみんなの邪魔をして、とうとう、子犬とともに脱走してしまう。そんなミニライガーたちの前に現れたジャークの怪物。その波動を受けて、再び怪物体に変異していく子犬。だが、その心はポジティブのままだった。変身した子犬とともにジャークに立ち向かうミニライガーたち!


第12話 還るべき場所

どんなに洗脳されても、家族や恋人への気持ちを忘れられない人々がいる。ジャークにつかまり戦闘員にされてしまった人の中にも、そういう人々はいた。彼らは密かに脱走計画を進めていたのだ。それを知ったシンたちは、支援するために行動を開始する。だが、ルメージョもまた、計画を見抜いていた。脱走作戦を利用してシン、ワカナとの接触を図るルメージョ。世界の破滅は避けられない。こちらに来い。対峙したワカナに呼びかけるルメージョ。その声にナツミを感じ取ったワカナは、改めてナツミ救出とジャーク撃退を誓うのだった。

 

電子書籍版/4巻(刊行済み)

電子書籍はAmazon・Kindle版でリリースしています。

第13話 裏切りの報酬

PIAS登場

イバライガーたちからフィードバックされた技術で生みだされたTDF専用の量産型コンバットスーツ。その名は「PIAS(ピアス=パーソナル・イバライガー・アーマード・スーツ)」。PIASを手に入れたTDFは、早速、その実戦テストを始める。イバライガーの技術がどう使われるのか、目が離せないシンとイバライガーRは密かにTDFを見張る。


第14話 サウンド・オブ・サンダー

時空の狭間に消えた初代イバライガー。だが特異点の中には時間がない。彼は今も「あの時」のままで生きているはずだ。そんな初代を救い出すためのサルベージ作戦が始まろうとしていたとき、ルメージョの総攻撃が開始された。基地の上空に出現した巨大な黒い球体。押し寄せる大量のジャーク・ゴースト。ルメージョは、サルベージ作戦を利用して、時空の裂け目に眠る巨大なジャークを蘇らせようと企んでいたのだ。
避難警報が鳴り響き、パニックになる市街地。駆けつけるTDF。密かに戦い続けてきたイバライガーとジャークが、ついに市街地でぶつかり合う。


第15話 悪夢、再び

黒い球体=自爆ゴーストとミニライガーたちが蓄えたエネルギーで時空崩壊を企むルメージョ。このままでは街が丸ごと吹き飛んでしまう。そして強大なジャークが生まれてしまうのだ。惨事を食い止め、初代イバライガーを救おうと戦うR、ガール、シン、ワカナ。だが、ジャークゴーストの大軍団とルメージョに阻まれ、時は過ぎていく。シンたちの行動を読みきったルメージョの策はかわせない。どう足掻いてもデッドエンドに追い込まれる。
だが、希望はある。この状況を打開できる力は、まだある。それを信じて戦い続ける仲間たち。ついに特異点が開かれ、ルメージョが勝ち誇ったとき、崩れ落ちるビルの屋上にイバライガーブラックが現れた!


第16話 時空突破

初代イバライガー、ダマクラカスン復活、クロノブレイク発動

イバライガーブラック、イバガール、そしてイバライガーR。3人の最大必殺技の同時発動で、自爆ゴーストは時空の向こう側に吹き飛ばされた。一瞬だけ開いた特異点に飛び込んだRは、初代イバライガーの救出に成功する。だが、自爆ゴーストが集めたエネルギーを受けて、ジャーク四天王ダマクラカスンが復活してしまう。さらに強大な力を蓄えて蘇ったダマクラカスンの前に、エネルギーを失ったイバライガーたちは歯が立たない。彼らのピンチにシンは、自らPIASを装着して出撃する。シンが危ない。それを感じ取って初代イバライガーが目覚める。シンを救え。Rたちに託される時空突破のデータ。ついにイバライガー最大の必殺技の封印が解かれるときが来た!!

 

電子書籍版/5巻(刊行済み)

電子書籍はAmazon・Kindle版でリリースしています。

第17話:ゴーストハウス

前回の大事件のおかげでTDFに認めてもらえたシンたち。初代も帰ってきて、お尋ね者の汚名を返上でき、新しい基地も用意してもらえると、いいことだらけなのだが、新基地では幽霊騒ぎが。その真相を確かめようとしたシンとRが傷付いた初代イバライガーと接触したとき、Rの身体から黒い霧が吹き出した。特異点に入ったときに取り憑いた何か。それが体内に潜んでいたのだ。


第18話:ショートサーキット

初代復活とともに、本来の役目=初代イバライガーのサポートシステムに戻ったミニライガーたち。これからの戦いのためにも、Rやガール専用のバックアップシステム「ミニライガーR」と「ミニガール」が必要だ。TDFがPIAS用に開発したNPL=ナノ・パーティクル・リキッドを使って、ミニRを生み出そうとするシンたちだったが、生成されたミニRは一瞬で崩壊してしまった。イバライガーRに記憶がないことが原因らしい。
そんなとき、ジャークは新たな力を手に入れようとPIAS基地を急襲する。ルメージョ、ダマクラカスン、そして黒い霧=第3の四天王アザムクイド。最強クラスが同時に3体出現した。決戦を覚悟して出動するシンたちだったが……。


第19話:超時空からの使者

アザムクイド、ミニライガーR、ハイパーイバライガー登場

TDF隊員ソウマがPIASごとジャークに取り憑かれてしまった。ダマクラカスン対R、ルメージョ対イバガール。そして、ソウマを救いアザム復活を阻止しようと対峙するシン、ワカナ。ソウマの意識にシンが触れる。その行動がシンのエモーションを刺激し、危険な領域に踏み込ませる。それを感知した初代イバライガーは、シンを止めるために『力』を呼び出す。イバライガーの姿をしたエネルギー体。ハイパーイバライガー。その力で、ついに身体の生成に成功したミニライガーRによって、全員は救われる。だが、謎はさらに深まった。ハイパーとは、エモーションとは、一体何なのか。


第20話:メモリーズ

ハイパーイバライガーによって蘇った初代イバライガーは、今日までの出来事を振り返る。この世界に現れてからのこと。自分がいなかった間のこと。そして、少しずつ見えてきた様々な謎。初代イバライガーの視点で振り返る、これまでの総集編。

 

電子書籍版/6巻(刊行済み)

電子書籍はAmazon・Kindle版でリリースしています。

第21話:時をかける少女

カンナグール登場

謎のハイパーイバライガーのおかげでミニRの起動には成功したものの、同じ方法でイバガール用のバックアップ=ミニガールを生み出すのは無理だった。この先に進むには、全ての始まりである未来の記憶を知る必要がある。初代イバライガーは、ついにそれを語ることを決意する。
だが、それよりも早く、ジャークが暴れ出した。奪ったPIASのデータをもとに作られた強力なジャーク「カンナグール」。その姿は、初代イバライガーが知る四天王そのものだったが、ルメージョは四天王ではないという。歴史が変わっている。駆けつけたイバライガーたちだったが、ルメージョの策に嵌ったイバガールが致命的なダメージを受けてしまった。彼女を救うにはミニガールが必要だ。だが、ミニガールはまだ生まれていない。そんな絶望の中にミニブラックとシンの声が響く。


第22話:天使の歌声

ミニガール登場、真クロノブレイク発動

本来の歴史では四天王の一人に数えられていた魔人カンナグール。その猛攻に瀕死の重傷を負ってしまったイバガール。そこに現れたイバライガーブラックは、Rにミニガールの誕生を告げる。ブラックがミニブラックに託したコア。Rの記憶。その2つが重なったとき、ミニガールは生まれる。半信半疑のまま、ミニガールを誕生させようとするRに、あの『声』が呼びかける。一方、瀕死のイバガールにも、別の『声』が聞こえていた。未来からの声。もう1つの歴史を生きたシンとワカナ。その声に導かれて、小さな天使が舞い降りる。復活したイバガール。新たなバックアップ=ミニガール。そして、記憶へのアクセスに成功したイバライガーRもまた真の力に目覚め、ついに発動した必殺技クロノブレイクが、強敵カンナグールを打ち破るのだった。


第23話:未来の想い出:1

幾度もの戦いでシンとワカナが感情エネルギー=エモーションに深入りしすぎていることを案じた初代イバライガーは、ついに未来の歴史を告白する。あの日。ジャークが生まれた日にイバライガーに救われた二人だったが、本来の歴史ではイバライガーは現れなかったはずだ。にも関わらず二人は生き延び、後にイバライガーを生み出す。それは何故なのか。イバライガーの超技術は、どこから来たものだったのか。
それはシン自身だった。エモーション・ネガティブが人を怪物に変異させるように、ポジティブもまた人を変異させる。エモーション・ポジティブに取り憑かれ変異したシン。それがオリジナルのイバライガーだったのだ。だが、世界を救うために戦い続けたシンの身体は、エモーションに蝕まれていく……。


第24話:未来の想い出:2

ジャークから人々を守るため、イバライガーに変身して戦い続けたシンは身体を蝕まれ、ベッドから起き上がることもできないほどに悪化していた。そんなシンを救うために始まったヒューマロイド開発計画。だが、数体のプロトタイプが完成したものの、その心を育てるまでは稼働させることはできない。
そして、ついにジャークの最終攻撃が開始される。最後の希望であるシンたちを生き延びさせるため、自ら犠牲となる博士たち。それでも止められないジャーク軍団。愛するワカナを救うため、病床のシンはプロト・イバライガーとシンクロする。ヒューマロイドの身体を操って戦うシン。その極限の戦いの中で、もう1つの人格が目覚める。同じ人間の2つの人格、それがRでありブラックだったのだ。

 

電子書籍版/7巻(2018年末現在編集中)

第25話:未来の想い出:3

遠隔操作でイバライガーを起動させたシンは、修羅と化して戦い抜き、消えていった。一人残ったワカナは、シンの魂を宿したままのイバライガー1号機に祈りを込めてRの刻印を施し、別のプロトボディを改造し、自分の心を託した。
そして時は流れる。世界はジャーク汚染によって崩壊の日を迎えようとしていた。絶望に支配された世界で最後の日々を送るワカナ。それを見つめ続ける初代イバライガーのAI。ワカナは時空を超えて新しい可能性を生み出すことに全てを賭け、イバライガーにそれを託す。あなたは時空戦士になるのよ。新しい世界で、生きて。想いを伝えて死んでいくワカナ。未だに起動できない初代は、大切な人の最後をただ見つめているしかなかった。
さらに時が流れ、ようやく初代イバライガーがついに起動に成功したときには、人類はすでに死に絶えていた。絶望の中で目覚めた初代は、ワカナの遺言通りに時空転移を試みる。この悲劇を二度と繰り返させない。シンとワカナの心を秘めたまま眠り続ける2体のヒューマロイドに見送られ、初代イバライガーは時を超える。
語られた未来の物語。しかし、全ての謎を解き明かすには至っていない。


第26話:燃えろ!イバライガーショー!!

全てを知り、未来で朽ちた自分たちの思いを受け止めたシン、ワカナは、新たな覚悟で運命に立ち向かうことを決意する。一方、かつてイバライガーたちに救われた元ジャークの人たちは、密かに集まってジャークの危機とイバライガーの活躍をみんなに知らせるライブショーを計画する。その動きを察知したTDFの新任隊長アケノは、彼らの行動を利用して世間に情報をリークしていこうと考える。シンたちから報告を受けた未来の歴史。ジャークとイバライガーの人知を超えた戦い。この世界でも、それは起こる。その際のパニックを軽減するためにも、少しずつ世間に知らせていく。根拠不明の妄想、陰謀論のように見せかけて。
TDFの思惑通りにショーをコントロールするために、アケノはシンやイバライガーたちにショーへの参加を求める。大ボケでグダグダな元ジャークの面々と一緒にショーに出演する羽目になったシンとソウマ。自分たちは本当に世界を守り抜けるのか。悲劇の歴史を食い止めることはできるのか。


第27話:アルタード・ステイツ

PIAS-EX登場

イバライガーRを襲う謎のフラッシュバック。未来のシンの心とともに戦ったボディそのものであるRには、未来での最終決戦の際に出現した巨大なエネルギーが眠っていたのだ。それが記憶の回復とともに目覚めようとしている。その波動によって戦いの最中に意識を失ってしまったRの前に現れる、新型のPIAS-EX。イバライガーブラックからの技術供与で生み出されたEXは、イバライガーたちに匹敵するほどの力を秘めていた。
Rの中に潜むもの。それは恐らくは最後のジャーク四天王。その可能性に気づいたTDFは、ついにイバライガー基地の接収に踏み切るが、すでにジャークはRの異変を察知していた。イバライガー基地に押し寄せるジャークの大軍団。迎え撃つTDFとイバライガーたち。いきなりの決戦が始まる。


第28話:禁断のイバライガーX

イバライガーX登場、クロノ・ダイヴァー発動

ジャークの大軍団と戦う仲間たち。だが主力と呼んでいいイバライガーRは意識を失ったまま動けない。Rに代わって自ら戦おうとしたシンとワカナだったが、その身を案じる初代とアケノによって地下に幽閉されてしまった。ダマクラカスン&アザムクイドに苦戦する初代イバライガー。ルメージョと対峙するPIAS-EX。ジャークゴーストの大軍団を引き受けるイバガールとミニライガーたち。このままでは、みんなが危ない。全員の危機を察知したシンの意識はNPLに干渉し、遠隔操縦のボディ=イバライガーXを作り上げる。だが、それは未来の再現だ。その力は使ってはいけない。シンの暴走を止めるために、初代が駆ける。イバライガーXを構成していたNPLとミニライガーたちが融合して出現する新たな力=クロノ・ダイヴァー。時空の力を取り戻した初代イバライガーによって、基地は辛うじて守られるのだった。

 

電子書籍版/8巻(2018年末現在編集中)

第29話:激突! R対初代!!

ジャーク四天王ルイングロウス(Ruin=破滅/growth=増殖)登場

ジャークの攻撃は凌ぎ切ったものの、イバライガーRの中に潜む「力」は、日に日に抑えがたくなっていく。その正体は、増殖する破滅=ルイングロウス(Ruin growth)。このままでは身体を乗っ取られRは恐るべき怪物と化してしまう。それを食い止めるために仲間たちは最後の手段「カタルシス・フュージョン」に挑む。かつて子犬を救ったときのように、Rの中に潜むネガティブの力をエモーション・ポジティブで反転させるのだ。ただし特異点となっている内側には干渉できない。カタルシス・フュージョンを行うにはジャークを引き出さなければならない。そのために初代とRは本気で戦うしかない。戦いに引き寄せられたルイングロウスが意識の表面に現れたときが勝負。
シンたちが、TDFのアケノやソウマが、その全てを振り絞って怪物化していくイバライガーRを抑え込む。お前はイバライガーだ。未来からの想いを託された特別なヒューマロイドなのだ。こんなところで終わらせはしない。みんなの想いが一度は変異を食い止めたかに思えたのだが……。


第30話:ブラック、最後の決断

Rランペイジ登場(RAMPAGE:暴走)

イバライガーRを救うためにカタルシス・フュージョンを試みた仲間たち。だが作戦は失敗し、最後の四天王ルイングロウスが復活してしまった。重傷を負って倒れたワカナ。力を使い果たしたシンとイバライガーたち。Rの身体を乗っ取ることには失敗したものの圧倒的なエネルギーを手に入れたルイングロウスは、PIAS基地を襲い新型PIASの量産化をスタートさせる。群体としてのボディ。500体にも及ぶイバライガーに匹敵する怪物たち。その全部で1つのジャーク。まさに最悪の敵が生まれようとしている。
そんな絶望的な状況に出現したのはイバライガーブラックだった。ブラックもルイングロウス同様、Rの中の力を狙っていたのではなかったのか。
だが、それは違った。ブラックが求めていた力は特異点に潜む力などではなかった。自分たちのオリジナル=未来のシンとワカナが託してくれた想い。それこそが本当の力なのだ。その力を呼び覚ますために、意識を失って暴走するRと戦うイバライガーブラック。だが、Rの中に仕込まれたルイングロウスの因子を打ち消そうとしたミニガールをかばったブラックは致命的なダメージを受けてしまう。
光となってブラックは、Rの中へと溶け込んでいく。かつて1人だった2つのヒューマロイドが、再び1つに融合していく。こうしてRの暴走を止めることには成功したもののイバライガーブラックは永遠に失われてしまった……。


第31話:フェアリー

イバガール・フェアリー(パワーアップ第1モード)発動

元の姿に戻ったものの意識を失ったままのイバライガーR。同じく起動不能に陥ってしまったミニガール。量産が進むルイングロウスのボディ=コロニアル・ランペイジの脅威。そんな中、四天王ルメージョが動き出した。ブラックの消滅が、ルメージョのボディとなっているナツミの意識を刺激したのだ。ナツミが愛したシンの人格=ブラックを失って、悲しみと絶望に包まれたナツミの意識とルメージョの憎しみがシンクロし、暴走しているのだ。
みんなを救いルメージョを止めるために、イバライガーXとなって単身出撃するシン。だが、付け焼き刃のXでは通用しない。そんな中、重症を負いながらも戦いの場に赴くワカナ。現在のワカナ、未来のワカナ、そしてイバガール。同じ魂を持つ3つの想いが1つになったとき、ブラックが求めていた「力」が発動する。新たな力「フェアリー」を得て飛翔するイバガール。ルメージョとの長い戦いに、ついにピリオドを打つときが来た!


第32話:奇蹟の輝き

Rレディアンス(パワーアップ第1モード)発動

覚醒したイバガール・フェアリーの力でルメージョを撃退し、ようやくナツミを取り戻すことができたワカナ。だが、500体のコロニアル・ランペイジを完成させたルイングロウスは一気に全軍を動かし始めた。それを食い止めるために出撃するイバライガーたち。一方シンは、Rを目覚めさせるために、そのインナースペースにアクセスしようとする。Rの復活を信じてランペイジと戦い続ける仲間たち。イバライガーを信じて集まった人々の声に押され、Rの意識と再会できたシンは、そこでブラック、未来の自分とも出会う。ワカナたちと同じく、魂が重なり、光を託され、新たなR=レディアンスの力に目覚めたイバライガーRがついに立ち上がる。

 

電子書籍版/9巻(2019年刊行予定)

第33話:オーバーブースト

イバライガーブラック復活、ガイスト(パワーアップ第1モード)発動

飛翔するイバガール・フェアリー。輝く力、Rレディアンス。覚醒したRとガールは圧倒的パワーでランペイジを倒していく。そしてRから未来のシンとワカナ……自分を生んでくれた父と母の想いを伝えられた初代イバライガーもまた、ハイパーイバライガーの力を得て立ち上がる。
そして、イバライガーブラックもまた蘇ろうとしていた。最後のときに彼のそばにいたミニガール。彼女がブラックの魂をバックアップしていたのだ。そのせいでミニガールはオーバーフローを起こして起動不能に陥っていたのだった。ブラックの復活、そして、さらなる「本当の力」の覚醒のために、最前線へと突っ走るシン、ワカナ、ミニブラック。彼らを支援するためにイバライガーXとシンクロするアケノ。PIAS-EXで駆けつけるソウマ。全ての力が集まり、復活するブラック。重なり合う想いが共鳴して発動する真のオーバーブースト。その奇跡の力によって、最強最大の敵ルイングロウスは、ついに殲滅されるのだった。


第34話:クリスマスだからじゃない

ルイングロウスとの決戦から1ヶ月。シンたちはイバライガー基地に集まった被災者・支援者たちのために、クリスマスイブにイバライガーショーを行うことにした。主演はカオリ。突然の主演抜てきに戸惑いながらも一所懸命練習するカオリ。だが、あるボランティアの青年たちに不穏なものを感じ取ったカオリは、独自に調査を始める。
ショーの当日、ついに爆弾テロの現場を見つけたカオリは、たった一人で立ち向かう。でも心配はいらない。カオリの動きに気づいた多くの仲間は密かに彼女を支えていたのだ。そしてついに、想いを託された黒いサンタ=イバライガーブラックが出現する。
ブラックに抱かれて飛ぶカオリ。広がるイルミネーション。流れるクリスマスソング。
全ての女性ファンに捧げるハートフルエピソード。

 

 

 

 ……ここから先はタイトルだけの紹介だけど、未公開分のエピソードになるので、ネタバレが嫌な人は、ここまでで読むのをやめておいてね。

 

 

 

 


■第35話:私の中のあなた

ルメージョエビル発動


■第36話:マイ・フェイバリット・シング

イバライガーPIAS登場

 

電子書籍版/10巻(2019年刊行予定)

■第37話:おかえりなさい

ルメージョの最後


■第38話:博士の異常な愛情


■第39話:家族の肖像

キズナモード発動


■第40話:悲しみの破壊天使

ダークモラクル登場

 

電子書籍版/11巻(2019年刊行予定)

■第41話:グランド・ゼロ

ブラットイバライガー登場、ダマクラカスン最終モード発動


■第42話:集う力

IMO起動、ライトニングモラクル起動、ブラック第2モード発動
ダマクラカスンの最後


■第43話:世界が燃え尽きる日

ガール、R第2モード発動


■第44話:崩壊領域(ディケイ・ボリューム)

アザムクイドの最後
ダーク・リディーマー(REDEEMER:救世主)出現

 

電子書籍版/12巻(2020年刊行予定)

■第45話:余命1カ月の花嫁


■第46話:ジャッジメント・ディ


■第47話:ケ・セラ・セラ


■第48話:アルジャーノンに花束を

 

電子書籍版/13巻(2020年刊行予定)

■第49話:風が吹くとき


■第50話:ふるさと(最終回)

R、ガール、ブラック、最終モード発動

 


 ……というわけで、以上、最終回までの全話サブタイトル。
 なお、50話が最終回という前提でやっているけれど、場合によってはエピソードが増減するかもしれないし、未執筆分の35話以降に関してはサブタイトル自体も変わるかもしれない。

 物語って生き物なのよ。

 こうだと決めてスタートしても、構成やあらすじを決めてあっても、登場人物たちの行動によって変わってしまうこともあるんだ。作者だからって考えた通りにやれるってものでもないんだよね。

 ただ、1つだけ断言できることがある。

 それは、この物語は必ずハッピーエンドだってことだ。
 絶対に大団円にする。誰も死なせない。みんなの幸せな顔を見る。

 ボクはそのために書いているんだ。
 それに……。

 50話で物語がいったん終わっても、その後にいくつかの外伝を考えているし、さらに第二部も予定している。最終回ラストシーンは、最初から第二部につながるシーンで終わる予定でやってるんだ。

 その第二部を本当に書けるかどうかはわからない。
 まだ第一部だって終わってないんだから、今は50話の最終回までをしっかり書き上げることで精一杯だからね。第二部の構想はあっても、そんなのは全てをちゃんと完結させてからのことだ。

 とにかく、そういうわけで、これから後半戦に突入していくイバライガーの物語をどうぞよろしくお願いします!!(笑)

 


※このブログで公開している『小説版イバライガー』シリーズは電子書籍でも販売しています。スマホでもタブレットでも、ブログ版よりずっと読みやすいですので、ご興味がありましたら是非お読みいただけたら嬉しいです(笑)。

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