メール商談ライブ:あとがき/ゼロを0.0000001にできれば……
経験値のおすそ分けができたらいいなぁ
仕事には必ずリスクが伴う。
大したことはないとナメてたことが、とてつもなく大きな問題につながっていることも少なくない。
全部を予想するのは不可能だけど、一定の経験を積めば多少は見える。見通せてなくても、近付いてくると察知できたりする。地震が来る直前に鳴り出すアラームみたいなモン。わずか数秒の違い。それでも、そのわずかな余裕が命を救うこともある。経験値って、そういう大きな武器なんだ。
だから経験の多い人は強いよ。
実績として見せられるモノがたくさんあるからじゃない。
いや、ソレも受注するまでの営業段階では大きな力なのだけど、受注した後にね、その仕事をしっかりと制御して、採算の合う仕事して成立させていく力が決定的に違うからなんだ。場数を踏むと、その場その場のアドリブ力というか、思考の瞬発力というか、そういうモンが大きく違ってくるのよ。
ボクもね、仕事場でうんうん唸って考えても何にも思いつかなくて、真っ白なままで打ちあわせ当日になっちゃって、それで出かけていくような羽目になることがあるんだけど、そういうときでもね、お客を前にして話し始めるとアラ不思議。立板に水って感じでスラスラと言葉が出てくる。バラバラでまとまらなかった思考が、客先という適度な緊張感と対話というキャッチボールのおかげで、突如としてつながっていく、という感じなんだよね。
場数が少なかった頃には、そういう反応は滅多に起こらなかった。
むしろ緊張して、何も考えられなくなることのほうが多かった。
経験を積んで、歳も重ねて、ふてぶてしくなって、やっと力になってきた。
このブログで公開してきた「メール商談ライブ」は、そういう経験を少しでも疑似体験してもらうために書いたものだ。
ボクが何十年もかけて経験したことを伝えて、ボクより効率よく経験値を稼いでもらうために公開している。
苦労は買ってでもしろ、といった言葉がある。
確かに苦労したほうが、それに押しつぶされなければ伸びるとは思うんだ。
でもさ、やっぱり余計な苦労はしなくていいとも思うのよ。
そこを軽減できれば、その先にある大きなナニカに届いた人だっているはずなんだ。
頼ってもいいモノがあるなら頼って、その分だけ高く、長く飛べるようになれば、頼られた側だって助かる。世の中のためにもなるはずだ。
本で疑似体験した程度じゃ、ホンのちょっとしか変わらないだろう。
結局は現場で「自分の体験」を積み重ねるしかないことだし。
それでもゼロとイチは違う。
0.0000001でも、ゼロとは違う。
小さな石ころ1つを踏むか踏まないかで、変わることもある。
本書は、その程度のものだ。
ゼロを0.0000001にできれば、十分以上の成果だと思っているんだ。
※追記
なお、ノウハウ公開しちゃって大丈夫なの? という声を聞くこともあるのだけど、ボクは全然心配してない。
知識があれば苦労を減らせるとは思ってるし、そのために公開してもいるのだけど、知識だけで一気に追いつけるというものでもないのよ。
ボクが公開したものを見た誰かが、ボクの数十年を数年あるいは数ヶ月で駆け抜けて、あっという間に背後に迫ってくるということはあるかもしれない。
けど、それでは絶対にボクを追い抜けはしないと思う。
限りなく近づいたとしても、常に鼻の差でボクが勝つはずだ。
追い抜くにはボクを参考にするだけではなく、その人自身が積み上げた何かがなくちゃならない。
その人だけの経験。その人だけの苦労。その人だけの事情。力。
そういうものが本当の力になる。
そして、それはボクが公開した情報とは別な部分で培われるものなんだ。
ボクが背中を押さなくても、いつかは追いついて追い越していく人たちなんだ。
だから自分のノウハウを晒しても怖くはないの。
出来る人は、そんなのあってもなくても出来ちゃうんだから。
むしろ、そういう出来る人たちと知り合いたくてやってるようなもんなのよ(笑)。
※このブログに掲載されているほとんどのことは電子書籍の拙著『広告まんが道の歩き方』シリーズにまとめてありますので、ご興味がありましたら是非お読みいただけたら嬉しいです。他にもヒーロー小説とか科学漫画とか色々ありますし(笑)。