失敗社長編04:支払いの相談と第1話(後編)
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お客様からの返信メール/その4
うるの拓也様
×××××代表の☆☆です。
熱い想いで書いていただいている、うるのさんの気持ちが伝わってきます。
いつも本当にありがとうございます。
お支払いのご相談を含めて、○○と一緒にお伺いしたいのですが、コチラの勝手な都合で言わせて頂ければ8月7日か8日の午後1時頃はいかがでしょうか。
ご検討をおねがい致します。
(以下、書名)
「お客様からの返信メール/その4」補足解説
この「×××××代表の☆☆」で始まるメールは、社長ご本人からのもの。
執筆開始前に十分に語り合っていて、日々息子さんからのメールで社長本人も喜んでいるとの報告は受けているけれど、こうして本人から直接言われると、嬉しさも大きくなるってモノ。
いや、ありがたい。
うるの送信メール/その4
うるのです。
> 熱い想いで書いていただいている
> うるのさんの気持ちが伝わってきます。
> いつも本当にありがとうございます。
作家は、いいモノを描きたいだけですものね。
結果としてソレがギャラになればいいな、ということで、いくら仕事でも、ギャラのために描いちゃダメですよね。
> 勝手な都合で言わせて頂ければ8月7日
> か8日の午後1時頃はいかがでしょうか。
では、7日午後1時ってことで、お待ちしております。
(毎度、ご足労いただいて恐縮ですが・・・)
もしも変更が出そうなら、改めてご連絡ください。
8日の場合は午前から別件の打ち合わせで出ていまして、午後イチには戻っているはずなのですが、もしかすると夕方くらいのアポのほうが確実かも・・・です。
(以下、書名)
お客様からの返信メール/その5
うるの拓也様
×××××代表の☆☆です。
それでは7日1時に☆☆と一緒に伺いますので宜しくお願いします。
(以下、書名)
「うるの送信メール/その4」補足解説
「いくら仕事でも、ギャラのために描いちゃダメ」っていうのは、ちょっと語弊のある言い方だったかもしれない。
広告漫画なんだからギャラのために描くに決まってるもんね。
ただ、いくら広告であってもカネのためだけに描いていると、作品が作品じゃなくてタダの仕事になっちゃうんだよね。
で、そういう仕事しかしてないと、いい仕事、やりがいある仕事が取りにくくなるのよ。
だからボクは、作者だ、作品だっていう気持ちを大事にしている。
そこにこだわっていることをお客にも理解してもらい、受け入れてもらえるように努力している。
単に「オレのこだわりを受け入れろ」って言うんじゃなくて、そうしたほうがお互いのためになる、より役に立つモノになると感じてもらうように工夫してるの。
だから、こうしたメールのやり取りの中に、チラホラとその手のワードを差し挟む。
そうすることで単なるビジネスメールじゃなくて、血の通った人間同士の会話にしようとしているの。
メールに仕込んだ色々なコトが、いざ仕事になったときにジワジワと効いてくるのよ。
そういうことをやっておかないと、どこかで齟齬が生まれて、それがドンドン大きくなったりして、思いもよらない困ったことにつながったりするのよ。
なお、このときの「支払いについての相談」は、全額を一度に払えないので3回に分けてもいいかとのコトだった。
もちろん、ボクに依存はない。
なんせ連載形式なんだから、1話ごとに払ってもらえば十分なんだし。
ただ、最初の見積りが全話の総額で出してあったから、心配されたようなんだ。
総額で考えちゃうと、全部が完成・納品されるまで代金は受け取れないってことになっちゃうんだけど、それだと先方も一括で大きなお金を出さなきゃならなくなるし、コッチも当分は1円ももらえないことになってしまう。
大抵はそういうコトになるので、そのへんは覚悟してやってるんだけど、この仕事の時は、お客さん側からお互いの事情を考慮した提案をしてくれたわけで、大変にありがたい申し出だったよ。
例え客側の事情だとしても、やっぱ、こういう気配りしてくれるお客は大事にしたいよねぇ。
うるの送信メール/その5
うるのです。
マンガの第1話、99%完成しました。
今後、レイアウトの変更が起こった時に対応できるよう、セリフの枠だけがフィニッシュになっていないのですが、マンガとしては完成しています。
仕上げはモノクロですが、インターネットでの公開用に2色カラーに変換する事ができます。以下の完成マンガ見本では、試しに1ページ目だけをカラーにしてあります。
■完成したマンガはコチラで確認できます(画像のURL)
月末くらいから2話のシナリオへと作業を進めていきますから、毎月1話づつ、12月まで作品がアップされていく予定です。
(以下、書名)
お客様からの返信メール/その6
×××××の○○です。
ご返信遅くなりましてすみません。
ありがとうございます!
第一話にふさわしい仕上がりで、大満足です。
描いていただいた方にも、どうぞよろしくお伝えください。
第二話以降も、楽しみにしています!
新しいサイトはまだ準備中なので、UPできる準備が整いましたら制作者の方と連絡をとって、サイトにアップできるようにいたします。
また、WEBへのアップロードのほかに印刷用データとしても納品していただきたいのですが、可能でしょうか。
お振込み先のご連絡と、請求書の準備ありがとうございます。
適宜お支払いしてまいりますので、どうぞよろしくお願いいたします。
(以下、書名)
お客様からの返信メール/その7
うるの様
×××××の○○です。
本日付で、8月分のお支払い×××××円を指定先の口座にお振込みいたしましたのでご確認ください。
よろしくお願いいたします。
(以下、書名)
うるの送信メール/その6
うるのです。
> ありがとうございます!
> 第一話にふさわしい仕上がりで、大満足です。
> 描いていただいた方にも、どうぞよろしくお伝えください。
そう言っていただくことが最大の喜びです。
今回のシリーズは、ボク自身「いい出来」だと感じています。
広告のマンガって、ヤマなしオチなしで単調になりがちで、広告することばかりに目がいって、中身がないモノばかりなんです。
それでは結果として面白くないわけで、それじゃマンガを宣伝に使おうという戦略に反するはず。広告だからとマンガをつまらないモノに仕上げてしまっては、本末転倒なんです。
だからボクは、ボク自身も「いい作品」を作りたいし、広告を成功させるためにも「面白いマンガ」を目指さなきゃだめだと思っています。
そういう意味で、今回のシリーズは「普通のマンガとしての楽しさ」と「宣伝」のバランスがいいと思っています。
まぁ、サービスの具体的な解説が含まれていないのですが、マンガの役目は「ツカミ」ですから。読者をツカんで、サービス案内に導くのが役目。そこを勘違いして、マンガで説明しようとするから、つまらなくなるんだと思います。
> 第二話以降も、楽しみにしています!
本当はそろそろ二話のネーム(絵コンテ)に進んでなきゃいけないんですけど、すいません、ちょい手間取ってます。
ドラマ作りは、すごくメンタル的な作業でして、ノリが悪い時はどうやってもダメなんですよ。技術的に書く事はできるんですが、勢いが出てこない。魂が足りないって言う感じで・・・。
オリンピック選手が一瞬のために全精力を集中できるように、そういう精神状態を作ることもできるんですが、できるだけ自然にノリを引き出すほうが、いいモノになるんです。ですので、そういう状態が訪れるまで、もうちょい待ってくださいね。
> 新しいサイトはまだ準備中なので、
> UPできる準備が整いましたら
> 制作者の方と連絡をとって、サイトにアップできるように
> いたします。
制作者って、▽▽サンでは?
もし彼ならば、ボクもしょっちゅうメールのやり取りをしてますから、直接連絡するように言ってもいいですよ。WEB用に、どんなカタチでデータを預かりたいか等、あるかもしれませんしね。
> また、WEBへのアップロードのほかに
> 印刷用データとしても納品していただきたいのですが、
> 可能でしょうか。
もちろんです。というよりも、最初から印刷物として描いてますので。
(WEBにも使えるようにしたというだけ)
全ページのカラー版、モノクロ版のデータを用意してありますから、ご安心を。
なお完全版では、見本ではやっていなかったフキダシの修正のほか、あとで気になった部分などの処理も手直ししてあります。
付録にトビラ用のデザインも作っちゃいました。
■トビラ用のデザイン見本(画像のURL)
> お振込み先のご連絡と、請求書の準備ありがとうございます。
> 適宜お支払いしてまいりますので、
> どうぞよろしくお願いいたします。
お振込、ありがとうございます。
全5話が完成すると、けっこう見ごたえあるでしょうね。
☆☆さんのブログの抜粋なども加えて再編集して本にしたら、いいモノが出来そう。
(以下、書名)
「うるの送信メール/その6」補足解説
この仕事では、まずWEB連載として随時公開していって、その後に単行本形式にまとめて冊子版を出す、ということになっている。
このためWEB版が先行することなり、当面の納品物は「WEB公開用のデータ」ということになるんだ。
WEB用も印刷用も同じモノなんだけど、印刷データは印刷するときまで納品しなくてもいいの。
つ~か、素人さんには本格的な印刷データは扱えないので、この時点で渡しても途方に暮れるだけだからね。
メール文中で「全ページのカラー版、モノクロ版のデータを用意してある」と書いてあるけど、実際にはモノクロ版だけでカラー版なんか描いてない。
WEB公開で使用するカラー版は、モノクロのデータにフィルターをかけてイジって、2色カラーっぽくしたモノなんだ。
チョコチョコッとやれちゃうので、こういうのはお客様サービスとしてやってあげることもできるの。
そうすることでオトク感をアオって売りやすくするとかね。
ボクら制作者は、営業先での交渉などに手間かけるのって苦手でストレスでもあるでしょ。
だったら軽くサービスしてあげて、お客に喜ばれつつラクになれるほうがずっといいと思うのよ。
※このブログに掲載されているほとんどのことは電子書籍の拙著『広告まんが道の歩き方』シリーズにまとめてありますので、ご興味がありましたら是非お読みいただけたら嬉しいです。他にもヒーロー小説とか科学漫画とか色々ありますし(笑)。