小説版イバライガー/第10話:犬とわたしの10の約束(後半)
(←第10話前半へ) Bパート 人間の世界は、まだよくわからないが、ここは『駅ターミナル』というところらしい。 人が多い。もっとも、みんな逃げ去っていくから、今は周囲には誰もいない。遠巻きに囲んでいるTDFとかいう連中だけだ。 たまに銃撃が来る。それは全てはね返した。 「てめぇらぁああ! ふざ ...
小説版イバライガー/第10話:犬とわたしの10の約束(前半)
(←第9話後半へ) OP(アバンオープニング) 雨の中を、子犬が歩いていた。 ゴールデン・レトリバーの雑種。まだ四肢はむくむくとしていて、生後数カ月といったところだ。 ひとりぼっちだった。 ついさっきまでは、母犬や飼い主の少女と一緒だった。 ほんのちょっと目を離した隙にはぐれてしまったのだ ...
小説イバライガー第7~8話/筆者コメンタリー
小説イバライガーの7~8話に関する筆者コメンタリー。 ここからジャーク側の重要キャラ「ルメージョ」が登場する。この7~8話の前後編は個人的には割と気に入ってるエピソードでもあるんだよね。 第7話コメンタリー 繭に包まれるダマクラカスン 前回、Rとガールによって大ダメージを受けたダマクラカスン。だ ...
小説イバライガー第5~6話/筆者コメンタリー
小説イバライガーの5~6話に関する筆者コメンタリー。 5話でイバライガーRとイバガール、6話でイバライガーブラックが登場し、ようやく主役が出揃う。 現在のステージショーでは誰が主役とか決めてない感じ(アクター手配の事情で特定の主役を必ず出せる体制になってないというのもあるし)になってるんだけど ...
小説イバライガー第3~4話/筆者コメンタリー
以下は、小説イバライガーの3~4話に関する筆者コメンタリー。 やはり「冊子版」および「電子版」のときに、脚注のように記載されていたものに加筆したものだよ(笑)。 第4話では、小説版イバライガーワールドで頻繁に使っていく専門用語(もちろん、ほとんどが作者の造語だ)や各種設定が一気に出てくるので、 ...
小説イバライガー第1~2話/筆者コメンタリー
以下のコメンタリーは、元々の「冊子版」および「電子版」のときに、脚注のように記載されていたものに加筆したもの。 作者は作品で全てを語るべきで、余計な言い訳はしなくていいとは思うのだけど、今どきはDVDやブルーレイでもメイキングやコメンタリーなどの特典が付いていることが多いから、本作でもやることに ...
小説版イバライガー/第9話:ミッション・イン・ポッシブル(後半)
(←第9話:前半へ) Bパート 外に出たとたんに、Rは『己の分身』の気配を感じ取っていた。 やはり、気づかれていた。そして、待っている。 ブラックもまた、分かっているのだろう。 自らの分身を砕かぬかぎり、我々を止められないことに。 受けて立つしかなかった。 戦いを避けようとすれば、ブラッ ...
小説版イバライガー/第9話:ミッション・イン・ポッシブル(前半)
(←第8話:後半へ) OP(アバンオープニング) 闇の中に漆黒が佇んでいる。 光が灯った。エモーション・ブレイド。 ブレイドの光に、イバライガーブラックが亡霊のように照らし出された。 周囲に敵はいない。 左腕を伸ばした。その腕を右腕が一閃する。 体液が飛び散り、左腕が、地面に落ちた。 ...
時空戦士イバライガー・ポスターコレクション
ボクは今までにイバライガー関係のポスターをたくさん手がけている。 主に防犯などを呼びかける「地域啓蒙ポスター」で、毎年新作が作られ、出来上がったポスターは茨城県内の各地に掲出されているんだ。 今回は、そういうポスター制作時の思い出話をしよう(笑)。 飲酒運転撲滅ポスター(2009年版) 一番 ...
タイムパラドックス問題について考えてみる
最初に弁解。 このコラムは、小説版イバライガーの付録として収録している「作者コメンタリー」の再録用改訂版なんだけど、以前に書いた「未来からやってくる……とは??」と重複している部分がかなりあるんだ。 なので、再録しなくてもいいかな~とも思ったんだけど、微妙に違う部分もあるし、これはこれで披露し ...
イバライガーに取り込んでる科学ネタ
ボクは、とある研究機関で素粒子物理学などをテーマにした科学漫画を連載した経験を持っていて、ホンのちょっとだけ聞きかじった知識がある。 漫画の打ち合わせのためとはいえ、あれは事実上の個人授業だった。 毎月1回、本職の研究者に何人も集まってもらって、ボクに個人授業してくれるのだ。そこで学んだことを ...
イバライガーのデザインをどう考えるか
イバライガーは、なぜあの姿なの? ボクはイバライガーのデザインが好きだ。 戦隊やライダーといった特撮ヒーロー作品がたくさん作られるようになって何十年も経っているから、オリジナルなデザインを生み出すというのは、かなり大変なことだと思うの。 パクるとか真似るとか、そういうつもりがなくても、カッコイ ...
小説版イバライガーに人間の主人公たちが登場するワケ
ガチに描写するには「人間」が必要だった ステージショーの形で展開している茨城のオリジナルヒーロー『時空戦士イバライガー』を小説化しようという試みは、実は2008年……つまり、彼らと出会った直後くらいから始まっている。 まぁ最初は、ショーを続けていくために設定などの背景をしっかりさせておこう、とい ...
未来からやってくる……とは??
以下は「小説版イバライガー」を書き始める前に考えてみたことで、文章自体も、ちょこっと加筆はしたものの執筆開始以前に書いたものだ。 ここではイバライガーの一番根本である「時空転移=タイムトラベル」に絞って考えてみたことをまとめている。 タイムトラベルは可能なのか? 『時空戦士イバライガー』は、未来 ...
小説版イバライガー/第8話:ジャーク・オブ・ザ・デッド(後半)
(←第8話:前半へ) Bパート エネルギー流が、ガールを中心に広がった。 ガールの風が人々とつながる。その感情の流れにセンサーを集中する。 見つけた。正面の女性は右肩、左の男は首筋、その後ろの少女は右足首。 決して当ててはならない。指先にパワーを集め、ミクロの一点にのみ叩き込む。 それでも ...
小説版イバライガー/第8話:ジャーク・オブ・ザ・デッド(前半)
(←第7話:後半へ) OP(アバンオープニング) イバライガーブラックが、ルメージョに向かって歩き出した。 エモーション・ブレイドを展開する。 やる気なのか。 ブラックにとっては、人々もナツミも関係ないだろう。 あの刃は、ルメージョを……ナツミを切り裂く。 だが、その断末魔の悲鳴は周囲の ...
ボクはボクのイバライガーを目指す
ボクはイバライガーの友人ではありたいと思うが、彼らの一員となって一緒に活動したいと思ったことは一度もない。 もちろん、イバライガーは好きで、応援も支援もしたい。 彼らの活動がいつまでも続くことを心から願っている。 だからこそ依頼があれば、ポスターやWEBサイト、各種広報物のデザインは担当して ...
小説版イバライガー/第7話:氷の微笑(後半)
(←第7話:前半へ) Bパート 黒い粒子はナツミの身体を覆い、甲冑のようになった。 近づいてくる。 だが、ワカナは動けなかった。 四天王? ルメージョ? その名前は知っている。以前にイバライガーが言っていた。 未来世界を崩壊させた四体の原初のジャーク。 その一人が、ルメージョという名 ...
小説版イバライガー/第7話:氷の微笑(前半)
(←第6話:後半へ) OP(アバンオープニング) わずかな火種のような、小さな赤い光が漂っていた。 炎ではない。水中だった。 光もほとんど届かない。深い水底。 ダマクラカスンは、死んだように横たわっている。 赤い光は、その周囲で鬼火のように揺れている。 「……眠るのだ。まだ目覚めてはならん ...
時空戦士イバライガー小説版を書こうと思ったワケ
ボクが電子書籍で出版している小説『時空戦士イバライガー/IBALIGER BEYOND THE TIME OF HEROES』は、主に茨城県で活躍しているオリジナルヒーロー『時空戦士イバライガー』の世界を小説化したものだ。 このイントロダクションでは、なぜ、そんなものを書こうと思ったかについて紹 ...

