小説イバライガー第31~32話/コメンタリー

2018年11月9日

目次

第31話コメンタリー

フェアリー

このエピソードは、大きく変わった。当初の予定では、前回のブラックによってイバライガーRが新たな力を得て復活し、その後ルメージョの愛と憎悪の物語を経てイバガールの覚醒が起こる、という構成だった。けどね、この31話を実際に書く段階まで来て、その後のことを考え直したときに、Rはともかくガールの覚醒がイマイチな気がしたんだ。そのシーンだけを見るとかっこいいと思うんだけど、前後と照らし合わせると説明不足すぎる気がしたの。
それで随分悩んで、そして先に新たな力に目覚めるのはガールのほうにしようと思い直した。
思い直してから書き上げるまでは早かったな~~。

ほとんど裸のワカナ

手術したからね~。さすがに脱いでいただくしかない。でも普通だったらスッポンポンじゃなくて、検査着あるいは患者衣という後ろがパックリ割れてるアレを着てるはずなんだよね~。アケノさんはTDFに凄腕の医者や医療機器を揃えたけど、患者衣までは用意してなかったのかも。

多少は起きて歩いたほうが術後の経過はいい

どうやら、そうらしい。カミサンが何度も手術を受けているが、手術翌日になるとドンドン歩けと言われるようだ。そうしないと切った箇所がなかなかくっつかないんだって。お腹を縫ったばかりだから動くと痛むけど、それでも歩いたほうがいいんだって。ま、手術の規模にもよるんだろうけど。

良いニュースと悪いニュース

この手の言い方は洋画でよく見かけるけど、これを言うときって大抵は悪いニュースのほうがずっと大きいよね。1面トップ級の良いニュースとベタ記事レベルの悪いニュースとか言ってくれたのなら違うだろうけどさ(笑)。

誰かが先に泣き出すと冷静になれることが

こういうことってあるよね。先に他の誰かがパニくると冷静でいられたりすることも。泣いてあげることで、その人の悲しみを和らげてあげられる場合もある。シンはそうしたことを何度か経験していて、自分もワカナに泣いてもらって救われたいと考えているのではないかと不安になっている。ワカナのショックを小さくしてやりたいと思いつつ、本音は自分優先になってしまってないかと。そういう疑念ってボクにもあるんだ。カミサンや娘が一番のはずなのに、本当は自分優先なのでは、と……。

アイツは消えたらしい

シンも眠ってて実際には見ていないから、まだ実感がないんだよね。そもそもブラックは一匹狼で、いつも一緒にいたわけじゃないし。だから死んだとは言わず『消えた』と言うのが精一杯なんだと思うんだ。

核はともかく、大規模な空爆くらいは……

理屈がどうであれ、追い詰められれば暴走する。冷静な判断なんかできなくなる。為政者も国民も、何もしないという不安に耐え切れなくなるんだと思う。東日本大震災でも放射能を恐れて暴発しちゃった人が大勢出た。放射能に詳しい学者が心配ないと言っても、何もせずにいつも通りに暮らし続けることへの不安が消せなくて、危険だと言われたほうが安心できたりするんだ。
一部の人は安全=安心というふうに考えられない。しかも安全は与えられても、安心は無理だ。安心は本人の内側に生まれるものだから、外部の者が与えるのは不可能なんだよね。
なのに人は安全よりも安心を求める。そうして自ら危険に飛び込んでしまったりするんだ。しかも他の人まで巻き込んで。アケノたちは、それを恐れている。極限状態を何度も経験しているから、そういう危険性をよく知ってるんだと思う。

冷徹に見えるが、本当は誰よりも熱い

ボクも、ブラックはそういう奴だと思っている。ステージショーでもそうだ。少なくともボクが担当したシナリオでは、そういう考え方で書いてきたし、それは何度も演じられてるので、この見方で間違いないと思っている。ブラックの厳しさ、激しさは、熱すぎて火傷しちゃうレベルってことだと思うんだ。

本来は決して重なるはずがない3つの同じ心

元々の性能だけで押し切ってしまう、というのでは物語として盛り上がらない。かといって勝ち目がないのを工夫だけで毎回ボロボロになりながら乗り切っていくというのもイマイチだ。圧勝を見たい。痛快にやっつけるシーンを見たい。でも都合よく改造されたとかってだけじゃつまらない。奇跡が欲しい。あり得ないはずのことが起こって欲しい。しかも「あり得ないこと」は、必然であって欲しい。神様が奇跡をプレゼントしてくれるんじゃなくて、当人たちが必死で生き抜いたことによって引き起こされるものであって欲しい。
そうやって、イバライガーと仲間たちに起こる奇跡をいくつか考えた。その最初の1つが5話のR、ガール、ブラックの目覚めで、2つ目が今回。そして3つ目が最終回に起こる予定。他にも細かい奇跡がいっぱいだけど、大きいのは、その3つだな~~(笑)。

元々さほど交通量の多い通りではない

北大通り(きたおおどおり)と呼ばれる道をイメージして書いている。場所は、ワンダーグーという量販店や住宅展示場よりも少しだけ研究学園駅に近い辺り。すぐそばに『イーアスつくば』という大型ショッピングモールがあるのだけど、その割にはさほど交通量は多くないんだ。それなりに車は走っているけど、渋滞などはない。イーアスの目の前まで行くと詰まっちゃうことが少なくないんだけど、数百メートル離れると空いてるの。まぁ、つくばは大抵そんな感じなんだけど。
なお、以前の北大通りは、西大通り(にしおおどおり)という道にぶつかったところで終わってしまう短い道だったのだけど、今では延長されて研究学園駅近くまで伸びている(2018年現在)。

ナッちゃんだ!! ナッちゃんが来てる!!

忘れてる人もいるだろうけど、シン、マーゴン、ナツミは小学校以来の友人。ワカナだけは高校時代にナツミと出会い、シンたちとはナツミを通じて知り合った。だから、実はワカナが一番付き合いが短い。もっとも、すでに研究所で働いていたんだから、少なくとも大学4年+大学院2年+研究所1~2年くらいはツルんでいたはず(ただしマーゴンは大学に進学せず、お笑い芸人の道を選んでいる)で、強い絆が生まれるには十分すぎる時間は経っている。

枕元にあったペットボトルが床に

シンには枕を投げたのに、マーゴンにはペットボトル。いくらイモライガーのヘルメットをかぶってるとはいえ……。すまんな、やっぱ彼氏には配慮しちゃうんだよ。お笑い担当にはツッコミも激しいんだよ(笑)。

ナツミの悲しみがルメージョを動かしてる

イバライガーへの恨みという一点で、ナツミとルメージョがシンクロしちゃっているのだ。ず~っとルメージョに抵抗し続けてきたナツミさんだけど、今回はブラックが死んだことで耐え切れなくなった。けど……これがないとナツミは取り返せないんだ。ワカナもナツミも、お互いの業を吐き出し合わないと元に戻れないの。

クロノエターナル車いすバーニング号

全然深く考えてません。なんの性能もありません。正式な車椅子でもありません。荷物を運ぶための手押し車(つまりリヤカーみたいなもん)にハリボテくっつけただけです。見た目は『メガフォース』みたいですが、そんだけです。

これからは俺がブラックだ

イバライガーは「成長するヒューマロイド」だ。ナノパーツという細胞で作られていて、それは自己増殖できるのだから、生命と変わらない。だからミニライガー(ミニブラ、ミニR、ミニガールのことでブルー、イエロー、グリーンは成長しない)たちも、やがてはイバライガーへと成長していく。そして新たなイバライガーを生み出すこともできる。そうやって増えていくのだ。あ、ちなみに肉体的な成長というより、精神的な成長ね。
この解釈は、実はステージショーにミニブラックより小さいミニミニブラックが出ることになったときに考えたもの。何年もミニブラック役を担当してくれた子が大きくなりすぎてミニに見えなくなったこと(これはミニRやミニガールも同じ)もあって、新しい子役の子を出すことになったんだけど、ずっと頑張ってくれた人に「お前は成長しすぎたからクビ」というのはヒドイので、今後も「今やブラックやRと変わらない体格になったけど元のミニブラック」として出演できるように工夫したんだ。本人がやめたいというのなら自由だけど、幼い時から頑張り続けた子を大人の事情で切り捨てるのはダメだと思ったんだよね。
それに、未来から単体でやってきて歴史を変えるなんて無茶だとも思うので「成長し増殖することで、いつかは十分な戦力になることができる」という設定を組み込んだんだ。もっとも、この小説版では、それほど長い時間をかけずに勝負ついちゃう(劇中時間で4~5年)ので、ミニライガーはみんなミニライガーのままだけどね。

この痛みでXを動かしている

このへんは23~24話の未来編と同じ。未来のシンもイバライガーに変身する度に激痛に襲われていた。つまりXになるのは、イバライガーに変身するのと同じなのだ。肉体的な変身よりは負担は小さいだろうけど、それ以外では一緒。だからXを使い続ければ、未来の二の舞に……。

お前を支えるのは俺じゃない

このへん、ちょっとナツミが可哀想なんだけど、でも仕方ないんだ。誰でも、誰かを選ぶしかない。選ばなかった誰かまでは守れない。守れなくてもいいやと思ってるわけじゃない。それでも、一人を選ぶしかないんだ。選ばれなかった人は悲しいけれど、そこで終わりじゃない。その悲しみに負けなければ、選ばれなかった経験がその人を強くすることもある。選ばれた人にはない力を得ることだってある。そしていつか、誰かと出会う。10年後か30年後かはわからないけど、出会うときは出会う。こういうことって、そう思うしかないと思ってるの。ボク、腹の出た中年のオッサンだけど、ボクにだって甘酸っぱくほろ苦い青春ってやつはあったんだよ(笑)。

アレは人間の部分を残しすぎた

う~ん、まさに「奴は四天王の中では最弱」とかいう会話になってるなぁ(笑)。いやルメージョ弱くないんだけどね。それぞれ特性が違うだけで、誰が強いとかじゃないんだ。それに、このエピソードだけでルメージョを本当に倒せるわけじゃなくて……。

我らの力を使うのは、真の力を喚び出すとき

この『真の力』とやらは、44話で呼び出される予定です。呼び出させないために、みんな頑張るんだけど、呼び出してもらわないと最後の決戦が盛り上がらないからねぇ……(笑)。

国道408号線のど真ん中

通称「牛久学園線」と呼ばれる基幹道路で、研究学園都市の中央まで突っ走った後、いったん他の道と合流したりして、さらにずっと先まで続く、つくばの大動脈。でも、ここも交通量はあんまり多くなくて、渋滞とかは覚えがない。春の桜が咲く時期には、沿線研究所の敷地が花見客で超混雑するけどね。
なお、今回はルメージョのせいで道路に街路樹が吹っ飛んでるけど、台風のときには似たようなことがけっこうある。ボクは一度、ちょうど通りかかったときに木が倒れてきて、さらに目の前に雷が落ちて街灯や信号が停電する瞬間に出くわしたことがある。遠方から来たお客様を駅まで迎えに行ったときで、同乗してた人は「つくばってスゴいとこですねぇ!」と驚いてた。いやいやいや、普段はフツーですから!!

あのグルグル回るテーブル

あまり重要な部分じゃないので、ネットの怪しい情報を斜め読みする程度しかチェックしてないけど、あの中華料理店で必ず見かけるターンテーブルは日本発祥なのだそうだ。正しい回し方は時計回りで、まず主賓が料理を取りやすい位置に合わせ、その後、全員に行き渡ってからは自由に回していいらしい。まぁ、今まであんまり気にしたことはないんだけど(笑)。

ふざけんな

これはワカナが正しいと思っている。勝手な自己犠牲なんか「ふざけんな!」だよねぇ。逆の立場だったらシンだって、そう言うはずだ。だけど自分のことになると、つい、ね……。そういうもんだと思うのよ。好きな人を守りたいってのは、カッコイイとこを見せたいってのと表裏一体だし。

宇宙規模の永劫の戦いの中の……

まるで石川賢先生の作品みたいな展開になってきた。いや、ファンなので影響受けちゃってるんだと思うんだけどさ。でも、エモーション=感情エネルギーについて考えていくと、どうしても、こういうスケールになっちゃうんだよ。ていうか、このくらいのスケールで考えないとゴマかしようがなくなっちゃうのよね(笑)。

私が、それを許さないっ!!

「あなたのため」じゃなくて「私が許さん」に行き着くワカナ。自分もお前も幸せにしてやる、お前のためじゃなくて自分のためにお前も幸せになってもらう、という、ものすごく正直な、でも自己中とも言えない感じの思考。けど、そのごまかしのない素直さ=感情そのものがワカナの強さになるんだと思うの。ボク自身も「情けは人の為ならず」が処世術だし(笑)。

ハイパーイバガール

ハイパーイバライガーというのは『エモーションそのものが誰かのイメージに沿って実像になったもの』なので、ワカナが呼び出したなら、イバガールの姿になってもおかしくないのだ。中身は同じなんだけどね。ていうか中身ないし。ステージショーバージョンでは意思があるけど、その意思もハイパー自身の意思じゃなくて、実は誰かの意思の投影なんじゃないかな~って思っている。エモーション自体にも意思はあるんだけど、それは巨大すぎて人間が意思として感じるのは無理だろうなぁって考えてる。ポジティブもネガティブも、力は、ただ力というだけだろうし。

いくらロボット特区があるつくばとはいえ

ロボット特区あります。普通の散歩コースです。コース自体は10キロ以上も続いてるけど、ロボット特区になってるエリアは1キロくらいかなぁ。なお、このシーンで出てくるカフェにはモデルは特にないので、つくば駅周辺で「ここかな?」とか探したりしないでね(笑)。

街角のカフェで女子3人でお話し

イバライガーたちはずっと隠遁生活してるし、人々に姿を見せるようになってからもヒューマロイドだってことは隠してるから、基本的には人前で喋っちゃいけないルールで、こういう目に付く場所に出るのも控えている。で、そういうの可哀想だなぁと思ったので、こういう仮想世界で体験させてあげたかったの。この後、だんだんと人前に出てもいいようになっていくのだけど、さすがにヒューマロイドがカフェラテ飲んだりはしないので、この機会に飲ませてあげたかったの。

生きてきた時間こそが、あなたの力

これが、この作品のテーマそのものです。生きること。特別なことじゃなく、ただ生き続けていること。それだけで「力」なんだとボクは思っている。しかも、その力は自分だけじゃなく、他の人にも及ぶ。自分には何の意味もないと思っていたものが、他の誰かを救うことだってあるからね。誰の、どの力が、いつ、どんな人に影響するのかは、それこそ誰にもわからない。もしかしたら、あなたが生きたことが、あなたの死後、それも何百年も経ってから影響したりするのかもしれない。
生まれたら、必ず死ぬ。しかも、人格とか記憶とか、自分自身そのものは残せない。どんなに気高く生きても、クズのような人生でも、最後は等しく無に還る。けど……本当は無じゃないと思うんだ。ある時代に生きたということ自体が、それがいくつも連なって、その全部で世界を作っているんだと思うんだ。大会社の社長さんだって、それを支える無名の社員たちのおかげで社長さんでいられる。有名な人も、その人だけでは有名でいられない。誰もが、いつかの誰かに支えられて生きている。だから意味のない人生なんてものはない。生きる。それだけで奇跡なんだ。
……とまぁ、そういうことが言いたくてイバライガーを書いているところもあるんだけど……いざとなると上手く言えないなぁ。本編のキャラ一人一人から感じ取ってもらえるといいなぁ。

最強になれる!!

29話で言い交した言葉だけど、今回は本当に最強になるのだ。頼むぜ、イバガール!!

クロノ……スケィイイイル!

スケィル=鱗粉で、Rのクロノブレイク、初代のクロノチャージと原理的には同じ。彼らの技は一撃必殺だけど、ガールはそれを空間攻撃に応用したわけだ。極小の特異点を無数に生成して、一定空間内に機雷のようにばらまくのだ。ダメージは必殺というほどではないけど、一度に大量の敵を攻撃できるので、まさにマップ兵器(笑)。

エターナルゥウウッ! レインボウ!!

エターナル・ウインド・フレアのエネルギーを集約して、矢のように撃ち出す。こっちは全体攻撃だった技を一点集中に応用した感じ。ここで矢を撃つ技を出したのには理由があるんだ。この後の33話でね、よりすごい超大技を出したくて、そっちを先に考えていて、それを出すためにガールに矢を放つ系の技を持たせておきたかったの。

俺はどこか逃げていた

やっとシンもわかってくれた。今回は完敗だよね。色々と頑張ったけど、やけくそとか自分は死んでもいいとかじゃダメなんだ。誰かを助けるって、自分も助けるべき1人なんだよな。だからワガママに「他人なんかどうなってもいい!俺だけハッピーにしろぉお!!」とか言ったほうがエモーションは応えるだろう。ま、それだと応えるのはネガティブで、応えた途端に即ジャーク化しちゃうだろうけど。

時空天使イバガール・フェアリー

ガールのパワーアップは「フェアリー」と決めてた。やっぱりねぇ、それらしい形態になってほしいし。なお、この後、さらに2バージョンのパワーアップ形態を考えている。今回のフェアリーが高機動形態で、次がちょっと魔女っぽくて、最後は究極形態。もちろんRやブラックも、同じようにパワーアップするよ。初代もだけど、彼だけはちょっと別な扱いになるかな。

 

 

第32話コメンタリー

内臓と呼んだほうがしっくりくる器官

もうちょっとエロいというかグロいというか、子宮っぽいというか、ギーガーっぽいというか、そういうのをイメージしてるんだけど、あんまりエゲツなく描写するのもアレなんで、抑えめにしました。エゲツないのが好きな方はイメージ補填してお読みください(笑)。

今は茶葉が切れている

30話でゴゼンヤマ博士がお茶をサービスしまくったのも、その前の29話でお茶の淹れ方を覚えたのも、ワカナは知らないんだよね。

氷の女帝を凍結して意味あるのか?

このツッコミは、冒頭のルメージョ凍結シーンを書くときに頭に響いてた。それが響いたからこそ「このまま凍結してよし!」と思えた。まぁ、しばらくは凍結されてくれるようだし。しばらくは……だけど……。
なお、本編冒頭で書いた冷却法は、本当は1週間から10日程度だけの方法らしいんだけど、ここではもうちょっと長く冷凍しておけることにしている。彼女の解凍は35話からになるので、構成上そこまでに1ヶ月程度の時間が経っちゃうんだよ。なので、この時点から10日程度だと困っちゃうので嘘をつかせてもらったの。ごめんなさい。

メインキャラがこんなに寝てるシナリオ

仕方ないんだよぉ。イバライガーって、スポット当てなきゃならないキャラ多すぎるんだよ。特にヒューマロイドとかの特殊能力者が多すぎるんだ。あっちを動かせばこっちも動く……になっちゃって、お話の焦点がブレたり煩雑になったりしちゃうんだよぉお。ステージショーではゴマかしてる(出演してないキャラがどこで何をしてるかなどを、いちいち語らない)けど、こうやって全体を常に見通しながらだと、まとまりがなくなっちゃうんだよぉお。だから寝ててくれるのは、むしろありがたいんだよぉ。

地元だから周辺の土地勘もある

……とは思うんだけど、最近は開発が進んで、ちょっと見ないでいると、新しいお店どころか新しい道路ができたり延長されたりしててガラッと変わってたりもして油断ならないのだ。特に研究学園駅から万博記念公園駅にかけてのエリアは、どこがどうなってるのか、未だに理解できてない。PIAS基地も最初は万博記念公園駅に近いくらいの場所をイメージしてたんだけど、そっちに詳しくないんで場所を変えたんだよね(苦笑)。

ミニガールはオーバーフローを起こしている

バックアップシステムが保存するのは、基本的には身体データだけだ。記憶なども含まれるけれど「心」は含まれない。つまり、身体や記憶は壊れても元に戻せるけれどコアは無理なのだ。コアを失ってしまえば、同じデータを受け継いだだけの別人……というよりも、本当にロボットでしかないものになってしまう。けれど、ミニガールは「心」のほうをバックアップしようとした。ブラックの意識はRの中に取り込まれているのだけど、それは本当の中枢=基本人格だけで、不完全だ。その足りない部分をミニガールは守ろうとした。そのせいで過負荷になり、動けなくなっているのだ。

男子二人きりぃい? BLってやつ?

こういうときでさえ悪ふざけする。それがイバライガーチームだ。それくらいバカでないとエモーション・ポジティブが溜まらないからね。

負けるものかと思ってしまう

ミニRは、イバライガーR同様、いい子すぎるんだよね。だから、割と動かしにくいとこがある。物分りが良すぎて盛り上げにくいのよ。でも、そんなミニRでもミニブラとだけは衝突してくれる。おかげで彼の内面がちょっとだけ見えてくるんだよね。

ライト・アーマー・ヴィークル

一応は調べて書いてるんだけど、ウィキ先生くらいしか調べてないので、どんだけ正確かは知りません。致命的に間違ってないといいなぁ。

イバライガーたちは、それを救おうとする

本当は大勢の被害者が出る展開にしてもいいと思ってたんだ。でも……イバライガーって、そういうキャラだから。誰かがピンチなら必ず助けに行っちゃうと思うから。なので、ピンチな人が大勢いたら戦いに集中できず、お話が進まなくなっちゃうので、事前にできるだけ戦いに専念できる環境を作ろうとしていたということにするしかなかったの。

猫はダメかもしれん

現実のイバライガー基地では、猫を可愛がってたんだよ。だからね、人間はやむなしと考えるブラックさんも、猫はダメかもしれんのだ。

コイツも仲間ってことで

ねぎはずっと単なるペット扱いだったけど、実は未来のシンと同じなんだよね。正義のヒーロー犬に変身できる。だから、今回は彼にも活躍シーンを用意してあげたかったの。しょっちゅうは無理だけど、たまには見せ場作ってあげないとね~~。

BLだろうがショタだろうが男の娘だろうが

どのくらいまで許してくれるかはわかりませんが、かなりレーティングは甘くなってるものと思われます。緊急事態ですから。

こっちは急速には回復しないらしい

すまんな、ミニR。でもイモライガーだって真面目にバカやってるんで笑ってやってくれよ。

実はここ、イバライガーの基地なんでしょう?

まぁねぇ……ネットのSNSなどで自分からバラし始めていたからねぇ。そんで28話から30話にかけて基地でのバトルが続いたから、そりゃあバレるよねぇ。

クボデラヨリコ再び

16話の冒頭に出てきた女の子。8話にも出ていたはずの女の子。ここで再び登場。無名の人々が集まる予定だったけど、せっかくだから再登場させてあげようかと。これまでのイバライガーを知る人が何人かいたほうがいいと思うしね。あ、ヨリコちゃん父娘に持っていかれちゃってるけど、元ジャークの人たちもいるから、ここは割と総出演なんだ。中盤最大の戦いだからね。

仲間を食べて生き返る?

ほとんどゾンビですね。しかも素早い系の。そんでパワーもイバライガーと同等のゾンビイバライガー。実写や漫画やアニメになったら、かなりグロいシーンになるかなぁ。シャドウかけて見えにくくしないとレーテイング通らないかもな~~。

フルアーマー初代!?

まぁ一時的なことなんだけど、NPLはイバライガーの体細胞と同じナノパーツを液状にしたもので、それをイバライガーは自在にコントロールできるので、こういう応用も可能かなぁと。
なお、最初はイバライガーXではなく、このフルアーマーで出撃させるつもりだったんだ。でも、どうも上手く構成できない上に、どういうフルアーマーなのか具体的なビジョンが曖昧すぎたんで、今回は諦めたの。ここでは単に装甲強化だけだけど、将来的には武装の強化も可能かもしれないな~~。

希望は見えない。全てが闇

Rはず~っと闇の中で戦ってたわけで、たぶん、本人の時間ではかなり経っていると思います。でも特異点の中には時間そのものがないので、またしても、一瞬でもあり永遠でもあり、ですね。

焼き鳥屋

シンはワカナより多少真面目なトコがあるので、ほっといたら、こういうイメージにはならなかっただろう。事前にワカナたちがカフェで女子会だったということを聞いた上に、居酒屋で一杯やってこいとも言われていたからこそ、このイメージになっているのだと思う。

お前はカッコつけすぎだ、ブラック

このインナースペースでのブラックは、これまでの小説でのブラックとは違って、かなりステージショーに近い喋り方になっている。実はこっちが本当のブラックなんだ。ずっと我慢してクールに徹していたんだけど、こういう内面世界では本音を隠せないので、地がそのまま出ちゃうんだよね。
この戦いが終わった後、ブラックはかなり砕けた顔を見せてくれるようになる。ステージショーでの描写通りのブラックを描きたかったのだけど、そうするためには、これだけの段階が必要だったんだ。

時空爆裂マキシマム・インパクト

小説だけのオリジナル技です。目撃者のソウマの感想通り、まんま『ディープ・インパクト』な感じの大技。ただ、爆発そのものをエモーションフィールドでピンポイントに封じてしまうので、威力の割に周囲には被害を及ぼさない。フィールドの大きさで爆発の広がりをコントロールできるため、攻撃範囲に応じて威力が変化するマップ兵器という感じかな~~。

時空戦士イバライガーRレディアンス

レディアンス(RADIANCE)=輝き、という意味。Rのパワーアップ形態は、どれも必ず『R』がつくように考えているので、別名は『ダブルR』だ。これまでの『R=リターン』は未来のワカナに授かったものだけど、これからは彼自身が新しいRを手に入れていくのだ。

追記

この32話のサブタイトル『奇蹟の輝き』はリチャード・マシスン原作、ロビン・ウィリアムズ主演の映画から拝借したものなんだけど、ごめんね、ボク、その映画自体はあんまり好きじゃないの。
映画のストーリーは、事故死した善人の主人公は天国に行くのだけど、彼の妻は夫を失ったショックから自殺してしまい、地獄に落ちてしまう。主人公は妻を救うために地獄への旅に挑む……というもので、それ自体にはあんまり文句はない。
でも、この映画で描かれた天国=死後の世界ってのが美化しすぎに思えるのよ。そりゃあ天国を酷い場所として描くのもなんだけどさ、なんていうか善人だったら死んだほうがハッピーみたいな描写に感じられて、こりゃあ子供には見せたくないなぁと思っちゃったんだよね。ロビン・ウィリアムズはファンなんだけどさ。『ガープの世界』とか『グッドモーニング・ベトナム』とか『フィッシャー・キング』とか大好きなんだけどさ。

 

 


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