小説イバライガー第29~30話/筆者コメンタリー

2018年10月13日

目次

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29-1/初代を治療するために使っていたカプセル

イバライガーRの凍結には、17~19話で初代用に使っていたものと同じカプセルを流用している。
実は、最初のシナリオでは凍結されていなかったんだ。この後の博士たちとの会話も、普通にやっていた。だけど色々考えて、Rには悪いけど凍結させてもらったの。この29~30話は全編を3~4回書き直すレベルで改稿を繰り返しながら書いてたんだ。最初の1話を書く以前から決めていた話なのに、いざ本当に書くときが来ると、もっと考えなきゃならないことが沢山あって、けど、考えたことを説明するために書いてるわけじゃないから、説明もしながら盛り上がるように構成するために四苦八苦。いやぁ、本当に執筆って魂削るわ(苦笑)。

29-2/イバライガーの名を呼んでくれ!!

ステージショーで毎回お馴染みのセリフをここに入れた。ここからしばらく重たい展開が続くし、Rに代わってみんなが頑張ることが多くなるので、そういう仲間たちをRも信じていることを示したかったの。『けものフレンズ』のカバさんのセリフじゃないけど、本当に厳しいときには誰かを頼ってもいいのだ。そういうときに頼れる関係を築いてさえいればね。

29-3/どんな相手でも完全消滅できるはず

クロノブレイク系の技は対象を素粒子レベルで分解しちゃうので、決まれば相手が何であっても絶対に倒せるはずなのだ。まさに必殺技なのだ。だけど、それで必ず勝てちゃうと話は盛り上がらないので対抗策を考えた。ボクは必殺技が簡単に破られちゃう系の展開はあまり好きじゃないのだけど、必殺技さえあれば他はどうでもいいというわけにもいかんしねぇ。

29-4/コロニアル・ランペイジ

劇中で書いたように「Colonial Rampage」で、暴走する群体という意味。制御不能な力の集合であって、善でも悪でもない。そういうものがRの内部……というよりRとリンクした特異点に取り込まれているのだ。

29-5/ルイングロウス

このキャラクターはボクのオリジナルで、ネーミングもボク。「Ruin=破滅」と「Growth=増殖」をくっつけた造語だ。コロニアル・ランペイジを取り込み、自分の分身として増殖していくジャーク。
博士たちは「4人目ではなく3人目が2人いるのかも」と考えているけれど、これはルイングロウスが「第二の3人目なのか4人目なのかを、この時点では決めてなかったから。

29-6/誰も気づいてなければ『ソレ』は存在しない

かなり無茶苦茶っぽくて人間原理っぽい考え方だけど、量子論にはそういうことらしいんだ。「ある」と「ない」が重ね合わせの世界が量子の世界で、そういう訳のわからない世界にボクらの世界は支えられているらしいんだ。

29-7/カタルシス・フュージョン

このネーミングは即興で考えたもの。ねぎを助けた経験から思いつくっていうのは以前から考えていたのだけど、それだけでは根拠が曖昧すぎると思えて、もうちょっとソレらしい感じにしたかったんだよね。

29-8/中東で、南米で、あの顔を見た

アケノさんの過去はあまり語るつもりがないのだけど並みの人じゃないのは間違いないので、たぶん、トンデモない実戦経験を持っているんだと思うの。日本人が公式に他国での戦争に参加したはずがないから、傭兵のようなことをやっていたのだろう。そういう経験を買われてTDFの隊長に抜擢されたんだろうなぁと。つまりアケノは普通の軍属ではないし組織人でもない。カタギじゃない世界で生きてきた人なんだろう。

29-9/ワカナはオバチャン

これも予め考えていたんじゃなく、こういうシーンを書いていたら突然ミニガールが言い出したこと。脳内に浮かぶ映像を書き写すという感じになることがけっこうあって、そういうときはいつもキャラたちが勝手に動くの。
この後の「最強になれる!」もガールとワカナが勝手に言ったこと。書きながら「よくぞ言った!」とか思ってた(笑)。

29-10/ポットはあそこ。茶入はこっち

このシーンも即興。作戦前の一人ひとりの情景を見て回ってて、博士たちはどうしてるかなと思ったら、こんな話をしていた。色々考えながら書いたのは、この後のシンと初代イバライガーの会話シーンくらいで、他は全部即興に近いんだ。

29-11/たぶんハイパーは危険

ハイパーイバライガーは切り札すぎるので、執筆当初から悩みの種だった。ステージショーの世界では「イバライガーよりもさらに未来から来た超時空戦士」ってことになってたんだけど、そんな奴を作って送り込めるなら未来は無事に発展し続けたことになってしまい、過去に介入する理由が希薄になりすぎる。それでハイパーの設定を公式でもアレンジしてもらったんだ。実はエネルギー体なんだよ、と。
で、その先はまだ小説版だけの設定になるのだけど、ハイパー=エモーション・ポジティブそのものなら、すごい力だけどかなり危険なものになるはずなんだ。ポジティブだネガティブだっていうのも本当は善悪じゃなく、我々人間の、それも現代の価値観から見たときのものでしかないはずだから。力は、ただ力。しかもこの物語では感情というコントロールが難しいものを扱ってるから、ハイパーもまた、コントロールしにくい。迂闊に使うと暴走してジャーク以上の脅威になる可能性だってあると思うんだ。

29-12/Rの変貌

この「ルイングロウス編」は中盤のパワーアップ編でもあるので、この後、R、ガール、ブラックは新たな力を発現していく。それぞれ「R◯◯」というように、新形態になれるようになるんだ。で、そのときの名前でRだけは必ずRが頭文字になる名前にしようと思ったのね。今までの「リターン=R」に、もう1つのRが加わってダブルRになるということにしたかったの。
で、そのために暴走して怪物化したときにもRがつくようにしたくて、それで「ランペイジ」なわけ。

29-13/まるで中国拳法の通背拳

腕を鞭のように伸ばす打撃術で、名前の元は「通臂猴(つうひこう)」という中国の伝説上の猿だ。左右の腕がつながっていて、左を伸ばせば右が縮むという感じらしい。通背拳はまるで通臂猴のように予想を超えて伸びてくる打撃なので、そういう名前になったわけだ。ただ、このRランペイジの場合は本当に伸びている。身体を構成しているナノパーツの配列を変えて、自在に変形しながら暴れているわけ。

29-14/クライオ・インパクト

クライオ(cryo)は英語で冷凍・低温といった意味。『カソクキッズ』を描いているときにILC(国際リニアコライダー)という加速器について取材し、その加速トンネルを組み込んだユニットがクライオモジュールと呼ばれていることを知り、いつか自作のネタに使ってやろうと思ってたの。
イバライガーRの「ブレイブインパクト・バーニング」やミニライガーRの「ブレイブインパクト・ファイヤー」のように、ブレイブインパクトって熱系の技らしいので、ランペイジには、その反対の冷凍系の技を持たせたんだ。物質を瞬間凍結して分子間の結合力を失わせ、一気に破壊する荒技という設定。

29-15/ソウマとアケノのエモーション

この後の30話で明らかになるんだけど、まさにこのためにブラックはPIAS-EXの開発に手を貸していたんだ。自分の力は「その後のこと」のために温存しつつ、ギリギリの状況になったときの最後の1撃をPIAS-EXに仕込んでおいた。いつもながらブラックってそういう奴なんだ。

 


—-以下、30話コメント—-

30-1/なんて女だ

アケノ自身が、その身体能力を駆使して戦うのはだいぶ先になってからなんだけど、そのためにもチラチラと見せておかなきゃならないので、ここではアケノにワカナ救出を任せた。まぁ、他の連中はみんなヘトヘトなので、彼女に頼るしかなかったんだけど。

30-2/お前には取り乱すような権利はない!!

厳しいアケノさん。彼女はTDFの隊長だけど、若いシンやワカナを導く役どころでもあるので、こういうところで喝を入れてもらったんだ。初代イバライガーもリーダー的な立場だけど、彼はシンやワカナには特別な思いがありすぎてちゃんと叱れないからね~~(笑)。

30-3/そこらの医者より腕もいい

この方には特に名前はありません。けど、アケノが昔から知ってる人なんだろうから、たぶんアケノ同様に地獄の戦場も味わっていると思われる。傭兵時代の部隊にいたメディックか、あるいは紛争地帯で医者をやっていたか。そういう人物をアケノが引っ張ってきたんだろうなと。

30-4/罠にハメやがった

ええっと……この部分、この段階ではつじつまが合わないのよ。ワカナを襲ったのがRの身体を乗っ取るための罠だったとしたら、ルイングロウスはRの身体に過剰なエモーションが流し込まれたことに気づいてないことになっちゃう。そんなわけないよなぁ。すでに暴走状態になってたんだから、ボディの状態も把握してたはずだし。
というわけで、シンはキレてるけど、本当はRの身体を乗っ取るためじゃないのよ。そう思わせてるだけで、もっと悪辣なんだ、ルイングロウス。

30-5/逢魔時

今回はブラックがメインの話だし、この後とても酷い目に遭わせちゃうので、登場シーンはブラックらしい演出をしてあげたかったんだ。逢魔時の薄闇の中に浮かび上がる黒い影と紫の光。絵になるでしょ。

30-6/このボディをポジティブで汚染するとは……

先のワカナが襲われた理由の部分で触れたように、このあたりは悩みまくって今の形にまとまった。ここでRの身体が乗っ取られて、そのままブラックとの戦いに突入する展開も考えていたんだ。だけど、そうすると、その後に同時に起こっているはずのアレとかコレとかゴチャマゼになっちゃって、分かりにくい上に盛り上がらないのよね。
それでR自身は乗っ取られずに済むことにしたの。乗っ取られないけど、すでにガラクタ同然の抜け殻。それでも復活する。そういう流れにしたんだ。

30-7/最古にして新たなジャーク四天王

未来の時点で出現していたんだから、この世界では最古なんだけど、生まれ変わったとも言えるから新たなジャークでもあって……とにかくルイングロウスはややこしい奴なのだ。
なお、3人目かも……というのは、諦めた。この後の最終回までの展開を考えると、さらに真の4人目を出してる余裕ないんで……。

30-8/空間自体を断ち割った?

アニメなどで見たことあるよね。空間が切り裂かれて、破片になって砕けていくアレ。ブラックの刀は、時空突破を応用した次元刀なのだ。ボクは「シュレーディンガーソード」という別名も付けている。ここ一番の時だけ出せるクロノブレイクと違って、威力は下がるものの常時一定の威力で時空突破を使えるようにしたのがブラックの刀なんだ。

30-9/予算申請があったら通してやったのに

ボクは専門学校生時代から漫画家デビュー~連載くらいまでの8年くらい、銭湯通いの暮らしをしていた。だから銭湯には思い入れがあるんだ。当時の下町には銭湯がいっぱいあって、ボクのアパートから気軽に歩ける範囲だけで6軒くらいあった。しかも、それぞれ特長もあったのよ。打たせ湯がある銭湯、お湯が軟水でヌルヌル&ツルツルな銭湯、AVルームがあって湯上りに大型モニタで映画とか観れる銭湯などがあって、気分で選んでいた。タオルや着替えを抱えて商店街をぶらついたりさ、青春だったなぁ。もちろんコーヒー牛乳も飲んだよ。

30-10/ルイングロウスを追い出したかった

かなりの段階まで特異点の力の争奪戦だと考えて書いていたのだけど、それだとRの中の力の話なってしまい、他のキャラまでパワーアップさせづらいんだよね。Rとブラックはどうにかなるのだけど、ガールが厄介。みんなRから力を分けてもらうというのも考えたけど、それもテンポよく描くのが難しくて。何より「生きる力の発現」という自分のテーマのようなものが消えちゃってつまらない。
それで特異点の力は手放した。ブラックが求めていたのはそんなものじゃなかった。もっと遥かに大きなもの。ジャークには、その大きさが理解できないもの。そしてガールも同じものを持っていること。そういうふうに何度も何度も考え直して、ようやくこのシーンになったの。

30-11/まるで怪獣映画

全長数十メートルの化け物になったRだと思ってくらはい。そのくらいの化け物じゃないと、今回の話には足りないのよ。イバライガーたちには、それほどの怪物さえ一蹴するほどにパワーアップしてもらわないとボクが満足できないのよ。

30-12/500体

単体でもイバライガーに匹敵する最強クラスが一気に500体。これも、それくらいの規模を一気に倒すカタルシスのため。どうしてもそうしたかったの。ボクはそういう「うっしゃああああああ!!」なシーンが観たいの。

30-13/共存の可能性などない

ここ一番でキメるアケノさんにしたいんだけど、今回は大ごとが重なってるので、ここ一番がちょっと重なっちゃってるんだよな~。忙しい思いさせてごめんね。本当はもうちょっとダラダラさせてあげたいんだよ。

30-14/『本当の力』『声』

9話、22話などで度々聞こえた『声』。もちろん誰の声かは明らかなんだけど、その『声』自体が秘められた力を呼び覚ます。この物語には3つの同じ人が出てくるんだよね。『声』と、この時代のシン&ワカナと、彼らをベースにしたヒューマロイドたち。その3つが重なる時が真の覚醒なんだ。

30-15/R=リターンそのもの

仲が悪いように見えて、実はRの最大の理解者はブラック。バカだ、甘いだ言いながらも、Rのことをよくわかっていて信じてもいるんだ。バカだからこそ諦めないって。

30-16/冷静な博士たちには珍しい反応

まぁ確かに博士が危険な場所に自ら行くのは滅多にないのだけど、この場合はみんなを盛り立てるためというより、こんなレア機会を見逃してなるかという研究者の業のようなもののほうが大きいだろうなぁ。いつもならシンやワカナ、あるいはイバライガーたちが報告してくれるけど、今回はそれもできないかもしれないからね。だから何が何でも見たかったんだろう。特にエドサキ博士は素粒子論の研究者だから、宇宙の成り立ちなどはメインの研究テーマ。イバライガーやエモーションに関することは、その謎を解き明かす鍵になるから見逃すなんて考えられないのだ。

30-17/まるで、あの時のようだな

29話でソウマのPIASが突っ込んできたときにも、第4話の悲劇がフラッシュバックした初代。今回も、未来でシンやワカナを失って、たった一人で動けないまま耐えなければならなかった時間を思い出している。辛い目に何度も合わせてすまないなぁ。絶対に幸せにしてあげなきゃなぁ。

30-18/我々も、お伴します

こういうシーンはイバライガーには必須だと思っている。ステージショーでは毎回、MCのお姉さんの呼びかけでイバライガーに声援を送るシーンがあるのだけど、小説ではそういうわけにはいかないので、こういう形で盛り込むようにしているんだ。この後、32話でも人々の思いが集まるよ。

30-19/それこそセクハラじゃね~か!!

こういう危険な仕事をしてる人たちだし、アケノと関わりの長い人もいるだろうし、すると下衆い言い回しもすると思うんだよね。けど、それが嫌じゃない程度には書いてあげたいの。

30-20/自分でもあざといと思うが……

人心のコントロールって、けっこう大事だからねぇ。色んなところでこういうことってあるんだと思う。けど、いちいち裏を読むよりも「いいこと」なら乗せられたほうが良かったりする。まぁ、悪い可能性だってあるから乗せられるときには自分なりの計算や保険もあったほうがいいとは思うけど(苦笑)。

30-21/誰が強いかなど、どうでもいい

ブラック自身は自分の強さなんか全然気にしてないだろうと思っている。目的さえ達せられるのなら、Rが強くてもガールが強くても構わないと考えているはずだ。ただ、自分がどれほど強いかはちゃんと把握していて、その力を周囲がどう見るかも考えた上で「強いと思われていること」をしっかり利用してもいるのだ。

30-22/光を掴むために、闇を選んだ

ブラック自身の心の内側は、あえてあまり描写してこなかった。彼はそういうことを望まないだろうし。でも、ここではそれに触れた。
彼がステージショーに初登場したのは2010年だ。一般ファンの前に姿を見せたのは同年3月に開催された『水戸コミケットスペシャル』で、当初は本当にアンチ・イバライガー的なダークヒーロー設定だった。つまりジャークとは別な敵であり、第三勢力だったんだ。
けど……その後「ブラック様」と呼ばれるほどに人気が上がり、ショーに欠かせないキャラとなってくると、彼を悪のポジションには置いておけなくなった。子供向けステージショーで複雑なドラマ展開とか出来ないしね。それで彼の行動は彼の信念ゆえであって、彼もまたヒーローだったというふうにポジションをズラしていったんだ。それまでのショーでも、そういうふうに解釈できる部分がけっこうあったから、後から設定が変わったというよりも「これまでの行動はそういうことだったのか」となるように調整していったの。
で、この小説版は、ブラックがRたちとは別な方法で世界を救おうとしているという設定に十分シフトされてから考えたものなので、ショーと同じように初期のダークさを持たせて登場させ、徐々にブラックの真意を見せていくように構成した。
ブラックもRたちと同じなんだ。人類などどうでもいいなどと言うけど、それは本音じゃない。甘ったれた部分や足を引っ張り合うような行為に対しての言葉なんだ。
てめぇら、本当の地獄をしらねぇだろう。だからバカな真似をしていられるんだ。本当に追い詰められれば、そんなことは出来ない。俺はそれを見てきた。あれをもう一度やらせるわけにはいかない。だからこそ時に人を傷つけることになったとしても最悪を防がねばならない。他の連中にはやれないことは俺がやる。泥を被る。
それがブラックの覚悟だ。態度は悪いけど、すごくいい奴だと思ってボクは書いてきたんだ。

30-23/同じことは自分にもできる

イバライガーたちはナノ細胞を自在にコントロールできる設定なので、その気になれば人型でなくてもいいはずなんだ。ディフォルトの設定が人型で、思考も人のソレと同じだから人型のままのほうが制御しやすいというだけ。
けどブラックは常識にとらわれない性格だから、いざとなれば魔物そのものといった戦い方もするだろうと思っている。『ヘルシング』の術式解放みたいな。ボク自身もタガの外れたブラックを見たいとも思ってるので、いつか、そういう戦闘シーンを描くかもしれない。

30-24/Rとのオーバーブースト

厳密にはオーバーブーストじゃなくてシンクロなんだけど、原理的には一緒だし、相手がブラックだからオーバーブーストと言ってる。ただ、ヒーロー同士のオーバーブーストの可能性は十分に考えられるので、いつかは……。

30-25/できればミニガールを使いたくなかった

ブラック、本当は優しいからねぇ。実際のイバライガーブラックが「ファンの方のお通夜に参列」した話はSNSで凄まじい勢いで拡散し、各種メディアの取材が相次ぎ、今では小学校の道徳の教科書にまで掲載されている。
本当の強さというのは、本当の優しさでもあるはずなんだ。嫌な目に遭わないだけの強さを身につければ、他人にも嫌なことを求めたりはしない。イバライガーRが暴走したときの対策を考えてミニガールを生み出したくせに、できればさせたくないと思っている。そういう奴なんだ、ブラック。

30-26/千切れた腕のサイド・スラスターが再び……

わざと腕を斬らせておいて「武器」として使う。これは未来編(24話)でも見せた戦い方。あのとき戦っていたのはRの身体に憑依したシンだけど、すでにブラック化していたからね。あれはRだけどブラックだった。だから今も同じような戦い方をするんだ。自分が傷つくことなんか気にしないのよ。

30-27/貴様に取り憑く

ついにブラックが消滅するときが来た。最初から決めていたことだから、淡々と書けると思ってたけど、いざとなるとキツイし、実際にどういう形でRと再融合するのかは迷った。そして、結果的にこういう形に。

30-28/てめぇには、これから地獄を見てもらう

ブラック流の叱咤激励だよね。本人がミニガールに言ったように、これは「裏技」なんだ。ブラックは死ぬつもりなんかない。この世界を救おうという意思は誰よりも強い。それを成すこともなく死ぬなんてことをブラックが選ぶわけがないんだ。死すら戦略。それがイバライガーブラックだ。

30-29/ミニガールの絶叫

ここで最後を看取ったのがミニガールだったことが、後々効いてくる。そこまでブラックが計算していたかどうかはボクにもわからない。ミニガールには辛い思いをさせちゃったけど、ここでブラックの死に立ち会わせなかったら、もっと恨まれただろう。奇跡は起きる。すでに起きている。この時点では誰も気づいていないけど。

 


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