延々とつづく「修正」とのつきあい(メール商談ライブ) ~06:停滞~

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お客様からのメール/その20

うるの様

お世話になっております。○○(某大手マスコミ)の☆☆です。

大変お待たせいたしましたが、キャラクターについてはOKが出ましたので、制作をスタートいただいて大丈夫です。
色調につきましては、全体の冊子のトーンを明るい色で構成しています。
ビビットな感じより、柔らかい少しパステルな色調でお願いいたします。
(パステル過ぎずが肝です)

見本で、他のページのレイアウトをお送りいたします。

※冊子のPDF見本の簡単な解説
 
ストーリーの部分については修正をまとめていますので、改めてご連絡させていただきます。
引き続き、よろしくお願いいたします。
(以下、書名)

 

うるの送信メール/その11

うるのです。

ご連絡ありがとうございます。
では、作画をスタートします。色調に関しても了解です。というか、ウチは元々明るい色にすることが多いです。広報用ですから、暗くちゃダメですし(笑)。
でも、他のページとのバランスもあるので、お送りいただいた資料を確認したうえで色を考えていくようにしますね。

なお、セリフの調整は、まだこれからということのようですが、セリフが多少変わったりするのは問題なくても、ストーリー自体が変わってしまうと描写も変わってくるので、セリフを変えるだけで済む範囲でお願いします。

※キャラクター以外の図などは、ある程度何とかなるとは思います。


キャラクターの大きさを若干拡大・縮小したり、位置を多少変えたりするのもどうにかなります。ただ、表情やポーズを変えるのは描き直さないと無理なので、ご了承ください。
では、どうぞよろしくお願いいたします。
(以下、書名)

 

「うるの送信メール/その11」補足解説

 制作開始OKのメールが来た。

 でも、今後も修正は出るようだ。
 いやいや、修正はネームまでの間に、と言っといただろうに。
 この例だけじゃなく、みんなそうなんだよなぁ。話聞けよ!

 でも、ここでグチグチ言っていても進まないのはよ~く分かっているので、今はあまり言わない。
 ただし「セリフがちょっと変わるくらいならいいけど、作画それ自体を変更するような修正はNGだよ」と釘は刺しておく。

 本当はセリフだってダメなんだけど、そこまで守らせるのは不可能に近いのよ。

 逃げ道をふさぎすぎちゃって、味方のはずの人まで敵に追いやるようなことになりやすい。
 だから、ちょっとしたセリフ変更なら止むなしとしておいてあげるほうがいいんだ。
 あくまでも「ちょっとだけ」だけど。

(そう言っておかないと大量に出てきちゃうから。言っておいてもちょっとじゃ済まなくなることが少なくないんだから……)

 

お客様からのメール/その21

うるの様

お世話になります。

色調に関しましては、お手数をおかけしてすみません。
よろしくお願いいたします。

それから心配なのが、セリフ以外の修正も入るかもしれません!
編集に確認しますので、しばらくお待ちいただけませんか。
改めてご連絡します。

すみませんが、よろしくお願いいたします。
(以下、書名)

 

「お客様からのメール/その21」補足解説

 おいおい、セリフ以外の修正はダメだって。

 そういう可能性があるなら「編集に確認」とやらが済むまでは、指1本動かせないぞ。

 というわけで、作画を止めた。
 ここまで来て描き直しなんて冗談じゃない。
 

 

お客様からのメール/その22

うるの様

お世話になっております。○○(某大手マスコミ)の☆☆です。

マンガページの赤字がまとまりましたのでPDFにしてお送りいたします。
差し替えテキストも添付します。
ストーリー自体は変更ありませんでしたので、キャラクターの描き込みをスタートしていただいて大丈夫です。
全体のGOは、この文字修正が完全にOKになった段階の方がよいですよね。
少しスケジュールがずれてしまいますが…。

よろしくお願いいたします。
(以下、書名)

 

うるの送信メール/その12

うるのです。

> ストーリー自体は変更ありませんでしたので
> キャラクターの描き込みをスタートしていただいて大丈夫です。

え~っと・・・。
すでに、大半はできちゃってるんです。
完成じゃないですが、大半は・・・。

なので、この校正では、出来上がっているモノに修正を加えてアップしました。
なお「3ページ目」に関しては、ちょっと問題と感じる修正が入っていたため、ボクなりに調整した「別バージョン」もアップしました。

●1P(画像のURL)
●2P(画像のURL)
●3P(画像のURL)
●3P別バージョン(画像のURL)
●4P(画像のURL)

■ちょっと問題の3ページ目とは・・

今回の修正では3ページ目、最初のセリフが「当社は×××××の××で×××をしていますが(以下略)」に変えるように指示されています。
だけど、このシーンでは「×××××のイメージ」を入れるということにしていて、そのことはネームに記載してありました。
「×××××のイメージ」が入るんだから、このシーンのセリフには「当社」とか
「×××」に出てきてもらっては困るのです。

だってセリフに「×××」と入っていたら、絵も「×××」じゃないとオカしいでしょう。なのに「×××」は実在しない。具体的にどんなモノかもはっきりしてない。あえてテキトーに描いたら、チャラけた絵になってしまうかもしれません。

そして、もっと大事なのは、このマンガは「×××××の解説マンガ」であって「×××のプロジェクトXマンガ」じゃないということ。本題に入るための小道具にすぎない「×××」という架空のモノをここで再登場させて印象づける必要はないと思います。
(だいたい、×××××で「×××××なイメージ」を出そうとしているのに「×××」は、品名から考えて××が買うようなモノではなさそうで、このシーンで想定している表現と合致しないし・・)

このシーンは、元々特定の商品ではなく×××××についてのテーマ・・総括的なことを語らせるシーンでした。
今回の冊子は「×××」のような製品を作る企業向けというわけじゃないし、だからこそ、ここでは特定の企業に絞らないで×××××そのものについて語らせていたわけです。
大事なシーンだから最上段で横1段の大きめのコマにしたわけですが、それが単なる説明の1つになってしまったように思えます。
(つまり物語の起伏がなくなってしまった・・・。広報マンガだから、ドラマより解説優先になりがちなのは熟知してますけど、そういう起伏を全部無視してしまうと、マンガにしている意味も失われてしまうと思うのですが?)

・・・そういうわけで、この修正に関しては、描写上の問題と構成上の問題の両面から、ヘンだと感じたわけです。

それと、それに続くセリフも、
「でも×××××として××すれば××よりも××ということを、消費者に分かりやすくアピールできるんです!!」
とされていますが、これもヘンじゃないかと。

ここで論じているのは商品そのものが「××に××している」ということよりも、企業が影でがんばっている×××××の話では?
つまり商品そのものが「××に××している」というよりも、その商品を作っているメーカーの取り組みを商品と共に知らせることで、企業イメージを高め、その企業を選んでもらう、ということだと思うのです。
ならばアピールしているのは「他社よりも××している商品」ではなくて「××している企業」のほうだと思うのです。

また「他社よりも」は、言い過ぎではないかと。
×××××は、確かに販促のためのテクニックとして有効なわけですが、本質的には商品を売り込むためのものではないはずですよね。
言いたいことは分かるけれど、これ、本来は「××のための×××××」であって、他社との差別化はメインじゃないはず。
企業の競争意識を煽ることで×××××を推進させようという狙いなのかもしれませんけど、あまりに商売的な言い回しは、本来の主旨の理解にはマイナスではないかと・・。

・・・というわけで、こんなことを考慮して「別バージョン」を作ってみたわけです。
これはあくまでも提案に過ぎませんから、どういう構成でもボクは従うわけですが、せっかくのマンガを少しでも良くしたいと思うので、余計なお世話かもしれないけれど、提案させていただいたわけです。


失礼ながら、文章だけで、絵をあまり意識せずに手を加えてしまった修正、というように感じたわけです。マンガは絵と文字の両方のバランスで成り立つものですから、文字だけ考えると全体としてはヘンなモノになってしまうことがあります。
ボクらは、自然と絵を思い浮かべながらシナリオを作るクセがついてますけど、普通はそうじゃないので、絵の表現を見落としがちで、なので、そのへんを含めて参考意見を書かせていただきました。

以上です。
ちょっとだけ、ご検討いただけたらありがたいです。

PS
長文ついでに、もうちょっとだけ。
やはり3ページなのですが、3コマ目に×××××のロゴがどーんと出ています。これ、解像度の高いロゴデータありませんか?(色なども、できるだけ正確なモノが)

それと、その次の4コマ目は、元々この×××××のロゴを実際に劇中に使用するつもりだったのですが、先のコマで出しちゃうと、演出上それが出来なくなってしまいます。
これ、どうしましょう?
×××××のイメージに関しては2ページ目でやっているので、ここでは「商品化した状態」を具体的に見せたかったのですが。
(もし、実際の具体例の写真などがあるなら、それを数点並べれば、同様の構成にできるのですけど、いかがですか?)

(その写真を元に作画することも可能ですけど、実在の品を出すなら、うかつにイラスト化すると、それはそれでモメそうだから、写真のハメ込みのほうがモメないと思ったんです。このシーンは、写真を使ってもオカしくならないと思いますし・・・)
(以下、書名)

 

「うるの送信メール/その12」補足解説

 久々に長文メール。
 ここに至って、すでにだいぶ描き終えていることを告白した。

 いや、校正出さないわけにはいかないし、でも以前のネームに戻して見せるなんてのは面倒すぎる(ネームから完成まで、一貫して同じデータをベースにして制作している)から、出来上がっているモノを見せちゃうしかなかったんだよね。

 ただ、先方の「校正」には色々と問題がありすぎて、そのままでは矛盾した内容になってしまうのが明白だったので、こちらでアレンジしている。
 問題点に気付く度に連絡して指示を仰ぐなんてことをやっていたら、1年経っても終わらないのが広告漫画なので、こっちで対策を考えてやっちゃうしかないのよ。

 そして、やっちゃった以上は、何故アレンジが必要だったのかを詳しく書いておかないとマズイ。そうでないと「校正と違う」と文句を言われちゃうから。

 校正のままじゃ使えなかったんだよ。
 なぜ使えないのかは、こういう理由だから。
 なので、こういうふうに対処したんだよ。

 そういうことを1つ1つ、説明しなきゃダメなのよ。

 

お客様からのメール/その23

うるの様

お世話になります。○○(某大手マスコミ)の☆☆です。

描き込み、始まっていましたね。
大幅にストーリーが変更にならずによかったです。マンガのデータを受け取りましたので確認させていただきます。

3ページ目の内容につきましては、ご意見ありがとうございます。
編集的なこともありますので、改めてご連絡させていただきます。

私の方では×××××のロゴをお送りいたします。
PDFですが、イラストレータで開いてお使いいただけます。

よろしくお願いいたします。
(以下、書名)

 

うるの送信メール/その13

うるのです。

ロゴ、ありがとうございます。
先のメールでは、色々、ナマイキなことを書いてしまいましたが、あくまでも参考意見で、編集の皆様を引っかき回したいわけではありません。
でも感じたことがあるのに黙っているのは、もっと失礼ですから、意見だけは伝えておくべきだと思ったわけです。

最終的な構成をどうするかなどに関してはお任せしますが、漫画家として意見が欲しいときには、いつでもお声をかけてください。
(漫画家でないと気づけないこともありますし、漫画家の目線ではダメなこともありますから、そのへんは互いの意見を参照しながらのほうが上手くまとまることも多いですから)

では、どうぞよろしくお願いいたします。
(以下、書名)

 

お客様からのメール/その24

うるの様

お世話になっております。○○(某大手マスコミ)の☆☆です。
3ページの内容につきましては、折衷案を検討しましたので修正をお願いいたします。
4コマ目は画像の手配が難しいため、イラストでいくことになりました。
すみません。。。
消費者がラベル付きの商品に手を伸ばしている絵でお願いします。

では、引き続きよろしくお願いいたします。
(以下、書名)

 

うるの送信メール/その14

うるのです。

添付のPDFチェックしました。
校正全て了解です!
描写上のことは、3ページ4コマ目だけですから、週明け早々には、最終完成版をお送りできるかと思います。

どうぞ、よろしく願いします。
(以下、書名)

 

「うるの送信メール/その14」補足解説

 ボクがアレンジした箇所は「折衷案」ということになった。

 自分の意見がそのまま通ったわけじゃないけど、とても簡単に対応できることだったし、折衷案は折衷案で納得はできたから問題はない。

 課題として残ったのは「3ページ4コマ目」というシーンだけだ。
 さて、どう処理しようかなぁ。

 

お客様からのメール/その25

うるの様

週明け早々とのこと、大変助かります。
ありがとうございます!
どうぞよろしくお願いいたします。
(以下、書名)

 

うるの送信メール/その15

うるのです。

ちょっと手が空いた(別件の予定が狂った)ので、×××××マンガ、思ったよりも早く完成しました。

●1P(画像のURL)
●2P(画像のURL)
●3P(画像のURL)
●4P(画像のURL)

このマンガ画像は、圧縮されていないJPEGデータですので、そのまま印刷用にご使用いただけます。

正確にはデータはRGB形式ですからCMYKに変換したり、場合によってはEPS形式にしたり、枠線の外側をキリヌキにしたりすることもあるかと思いますが、そのへんはデジカメの写真を印刷に使うときのDTPと同じです。
(こちらでCMYK等に変換したほうがよければ、ご連絡ください。対応します)
(以下、書名)

 

お客様からのメール/その26

うるの様

お世話になっております。○○(某大手マスコミ)の☆☆です。
3ページ目のイラストの修正をお願いいたします。
添付のPDFをご確認ください。
説明不足で大変ご迷惑をおかけいたします。申し訳ございません。
週明けで構いませんのでご対応をお願いいたします。

その他はOKですので、再度○○(監修者)へ提出させていただきます。
よろしくお願いいたします。
(以下、書名)

 

うるの送信メール/その16

うるのです。

3ページイラスト部分、修正したモノをアップしました。

●3P改(画像のURL)
(以下、書名)

 

「うるの送信メール/その16」補足解説

 同じ部分への注文が意外にしつこい。

 でもまぁ、仕方ないよなぁ。
 逆にそこだけで済んでるとも言えるわけだし。

 

お客様からのメール/その27

うるの様

お世話になります。

マンガページに追加でテキストの修正が入りましたので、修正箇所を記入したPDFと差し替え原稿をお送りいたします。

×××××のロゴですが、新しいものをお送りしていたつもりが、私が勘違いしていたため古いものをお送りしていました。すみません。
新しいロゴをお送りしますので現在入っている部分は全て差し替えをお願いいたします。
度々の修正でお手数をおかけしてすみませんが、よろしくお願いいたします。
(以下、書名)

 

うるの送信メール/その17

うるのです。
マンガ、改定しました。

●1P(画像のURL)
●2P(画像のURL)
●3P(画像のURL)
●4P(画像のURL)

※1ページ目だけは、直しがなかったので、前のモノと同じです。

※4ページ目の最後、枠外にURLの追記がありましたが、枠外はそちらで入れてもらったほうがいいと思いますので、マンガには組み込んでいません。
(以下、書名)

 

「うるの送信メール/その17」補足解説

 ……そこだけで済んでなかったよ。

 ま、ちょこっとなら仕方ないか。

 この段階の頃には、ボク以外のスタッフは、もう関わっていない。
 作画なんかとっくに終わって、全然別な仕事だけをやっている。
 ボク以外にとっては「終わった仕事」になってるのだ。

 だけど、実際にはそうじゃない。
 作画スタッフの知らないところで、戦いは続いているのだ。

 ボクも、そろそろ別な戦いだけに集中したいよ~~。

(「延々とつづく修正とのつきあい編/07」へ→)

 


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