依頼者との交流編09(メール商談ライブ)

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うるの送信メール/その12

うるのです。

○○マンガ、最終バージョンでアップしました。
ご確認ください。

(URL)

次回作の▽▽のほうは、もう少し時間をください。
早めにお打ち合わせさせていただき、資料もいただいたのですが、この6~7月は急にアレコレ忙しくなってしまって・・・。
テキトーなモノを描くわけにはいかないので、科学マンガは、まず自分自身の勉強から始めるのですが、慌ただしいときに調べても身に付かないんですよね・・・。
(まぁ、付け焼き刃の勉強なんてモノが身に付くものでもないのですが、それでも集中してやると、少なくとも仕事が完了するまでは覚えているものなんです。忘れてしまっても、何という資料のドコをあたればソレがあるかは覚えているので混乱はしないし、集中しているときは、ここがポイントだと閃く力も上がるんです。
だからドタバタを片づけて、しっかり集中してやりますので、もう少しお待ちくださいませ)

(以下、書名)

 

「うるの送信メール/その12」補足解説

 ここでチラっと次回作の話題が出てきているけど、実はこのメールは、先のメールから4ヶ月も経ってからのモノなんだ。
 納品も、請求も、お支払いもとっくの昔に終わってる。それでも校正の話が続いている。
 そんなモンなのよ。

 そして、このシリーズは元々3年越しの連作なんだ。
 毎年、3エピソードずつ描いて、3年かけて全体を仕上げていく。

 ようするに、3年間の科研費が付いたから、それに合わせてやっていくという話なの。
 年度ごとに予算が出るから、3年間。
 ここまでのことは、その1年目に過ぎないわけ。

 でもね、そういう前提だとしても、だからってボクがそれを鵜のみにしているわけでもないんだ。
「今度とお化けは出ない」ってのは、仕事の常識。翌年になったら、やっぱり止めたってことだってあり得る(研究者の世界ではどうか知らないけど、一般のビジネスではありがち)と思ってるから、期待はするけどアテにはしない。

 で、アテにせずに待っていたら、翌年も予定通りにオーダーしてくれて、そのついでに先に描いて納品した分の校正まで来た、というわけ。

 メールの後半で「ドタバタしてるから、落ち着くまで待って」と書いているけど、これもね、年度単位でやってるから、ぶっちゃけ3月の年度末までに仕上がって支払いも済ませられる状態になってりゃいい(逆に言えば、3月末までには何としても納品されてなきゃいけない)わけで、時間が十分にある案件だからなんだよね。

 いざ集中して取り組めば、校正まで考えても2ヶ月くらいでやれるんだ。ダラダラやるより、そのほうがずっとイイモノにもなる。
 だから、落ち着くまで待ってね、と。

 ま、それも前年のお付き合いで、正直にそう言ったほうがいいと思える関係になっていたから言えるんだけど(笑)。

 

お客様からのメール/その11

うるの様

お世話になります。
ご多忙の中、いろいろとご面倒をおかけし、申し訳ありません。
いただいた原稿、ザット拝見しました。今晩、じっくりと拝見し、その結果を明日の朝にご連絡するようにします。
▽▽のほう、了解しました。この件については、うるのさんの「いつものやりかた」でお願いいたします。構想を練る過程で追加資料や説明が必要になった場合には、遠慮なくお声がけください。

新作を楽しみにしています!

(以下、書名)

 

「お客様からのメール/その11」補足解説

 いつものやり方でいいよ、と言ってくれた。
 ありがたいなぁ。

 ただし。

 実際に取り組むのは2~3ヶ月先でもいいとしても、どんなモノを描くのか、どんなネタを扱うのかは知っておきたい。
 そうすりゃ、何かの合間に思いつくこともあるからね。

 なので、この後すぐに打ち合わせだけはセッティングしてもらい、今回のテーマの研究者さんともお会いさせていただいた。

 実際の研究者と直接会うのは、とても有意義なんだ。
 ネームをチェックするのもその人なんだから、相手がどういう人かを知っておきたいし、コッチがどういう人間かも理解してもらわなきゃならないしね。

 描くことより、そういうことのほうがずっと重要なのは、繰り返し書いてきたでしょ。
 いや本当に大事なのよ。仕事全体の重要度で言えば、そっちが7割くらいになるんだから。
 そこが疎かだと、何をやってもダメになるんだから。

 

お客様からのメール/その12

うるの様

おはようございます。
マンガの内容、確認しました。
いろいろとご苦労をおかけしてしまいましたが、非常によい仕上がりです。
お手すきの時でかまいませんので、Webページアップ用のデータをいただければ幸いです。

新作の▽▽編、楽しみにしています。素粒子ほどではないでしょうが、結構、難しいテーマではないかと考えています。新しいキャラクターも含め、期待しています。もちろん、ご多忙のことは、重々承知しておりますので、▽▽の話は、優先順位の高いお仕事の後で結構です。

よろしくお願いいたします。

(以下、書名)

 

「お客様からのメール/その12」補足解説

 すでに次回作(しかも翌年の)が動き出している段階で、ようやく先年に描いた作品にOKが出た。
 いや、直しが特別に多かったわけじゃない。皆さん忙しくてね、待ち時間が長かったのよ。

 こういうことが多々あるから、後々でも直すから納品・請求は先にして、と頼んでいたんだ。
 そうしなかったら1年以上、代金が受け取れなくなる。
 まだ手を加える部分はありそうだけど、パッと見ではOKなら、そこで請求・支払いは済ませて、その後はおいおい、時間を見つけてボチボチとやっていけばいいやと割り切ってもらうの。

 そうでないと、こっちが持たない。
 WEB制作の仕事で、そういうダラダラ校正のせいで、いつまで経っても請求できずにツブれていく事例を山ほど見てきた。
 お客に文句言っても無駄なのよ。お客は急いでないんだもん。ダラダラで構わないんだもん。
 こっちの都合なんか関係ないんだもん。

 で、そういうのに付きあって、次の客も似たようなモンで、そういう「売上として計上できる見込額はたくさんあるけど、実際には入金になっていない」がドンドン増えて、気付くと黒字のまま倒産になってしまう。
 これ、ものすごく多かったんだ。

 だからボクは、たくさんの話をして仲良くなることに全力を注ぐ。

 こちらがタダの仕事相手じゃなくて、自分と同じように生活している人間だと感じさせておく。
 仕事じゃなくて人間を感じてもらう。
 そして信用もしてもらえるようにする。
 生活かかってんだ、必死に生きてんだと感じてもらうことも信用の1つだから。
 そうならガチでやるはずだと思ってくれるし、自分の都合だけでモノゴトを判断できないなとも思ってもらえる。

 そして、そういう思ってくれていれば「とりあえず納品OK、代金も払う」になりやすいんだ。
 金を払ったらトンズラするような奴じゃないと信じてくれて、今払っておいてあげたほうが今後のためにもなると思ってくれれば、こちらの都合にも配慮してもらえることがあるのよ。

 コッチも、そこさえ何とかしてもらえれば、好きなだけダラダラしてもらっても大丈夫だからね。
 ダラダラすんなと文句言うより、ダラダラしても問題にならないやり方にしちゃうほうが飲んでもらいやすいし、互いのダメージも少ないのよ。

 

うるの送信メール/その13

うるのです。

大変お待たせしてしまいましたが、○○編マンガのネームがまとまりました。以下URLで、ご覧いただくことができます。

■▽▽編マンガ(全3話)
(URL)

ネームとは、ラフスケッチでコマ割やストーリーをまとめたもので、マンガの設計図です。この設計図で内容を確定させた後、本番用の絵を作っていきます。
本番の作画は、内容が確定した上で手掛ける、いわばフィニッシュワークのようなモノで、マンガ制作のメインは、このネームまでの段階と言っても過言ではありません。

マンガの作画は、ネーム→下描き→ペン入れと必ず3回あり、ステップごとに丁寧になっていきます。最終段階のペン入れは、住宅に例えれば、すでに家を建てている段階で、そこまで進んでから設計図を直すのは難しくなるので、ネームの段階でできるだけ固めておくのです。
(セリフや解説文章などは、どの段階でも修正可能です。ただし最終段階まで進むと、ストーリーや作画に影響しない範囲でしか直せなくなってしまうので、ご注意ください)

なお、見落としなどによる間違いは誰にでもあるので、そうしたコトについては、どの段階でも、例え描き直しになろうが納品後であろうが対応します。
けど、そういうことが少ないほうがありがたいですから、できるだけネームのうちにチェックしていただけますと嬉しいです。

前回同様3話で構成していますが、割り当てページ数が違います。
今回は1~2話が各9ページ、3話目が5ページという構成です。

こうしたページ構成にしたのは、話題の区切りがいいところで切っていくためです。
一気に読む1つのお話にすると、そのボリューム自体を億劫がって読んでくれない人も出てくるので、適当な長さで区切って休ませてあげるべきなので、3話構成。
けれど、均等にページ数を区切ってしまうと、ある話題の途中で切るようなコトになってしまい、これまた理解へ至る流れを邪魔することになりかねません。
だから、長すぎず短すぎずの適当なボリュームと、話題の流れを考慮して、1~2話を9ページずつとしました。
そして3話目は1~2話を補填する「オマケ」です。

1話は、お話の前提となる▽▽そのものについての解説が中心です。まずソレをわかってもらわないと本題に進めませんから。
なお、▽▽自体についての解説は、ボクがネットや参考書で調べてまとめたモノです。その後の本題である▽▽と○○の関係に進むための知識を披露するのが目的なので、あまり「お勉強」っぽくならないように、基礎的な範囲に留めています。

そして2話目で、1話を前提に▽▽と○○の関係を語っていきます。お預かりした資料は、主にこの2話目で披露することになります。
この2話までで基本的なテーマは語り終えています。
これ以上踏み込むと、学術的になりすぎて、一般の方は飽きてしまうと思われたし、お預かりした資料でご提示いただいた内容を紹介することはできていると思えますので。

ですので3話目は、オマケとして「▽▽」の話を紹介しました。一般の方にもとても興味深く感じてもらえる研究だと思えたので、これを組み込むことで全体が印象的になり、先の2話で扱った▽▽および▽▽についても興味を維持してもらえるだろうと考えました。
(読んだときだけ「へ~~」と思っても、すぐに忘れちゃうようでは何の成果も生み出さないと思うので、読者の頭のどこかに引っ掛かってくれないとマズイですから)

ただし、ダラダラと引き延ばしてもよくないので、3話目のマンガは4ページ目上段までで終わっています。
つまりオマケは、実質3ページ半。
そして、その後にエピソード全体に関わる資料や補足解説を付記したいと考えました。マンガだけでは語り切れない、あるいは説得力が弱いので根拠になるモノを示す、ということですね。
この部分も、お預かりした資料をベースに作れると考えているのですが、もっと他にも資料となるものがあるようでしたら、そうしたモノも参照してまとめると、もっといいかもしれないと思っています。

以上、ご確認いただけますようお願い申し上げます。

 


<追記>
最後にネーム(ストーリー構成)の提出にお時間がかかりましたことについて深くお詫び申し上げます。
もっと早く、6月にお打ち合わせさせていただいた直後から考えていたのですが、この夏は、2012年からKEKで毎月連載してきた「カソクキッズ/セカンドシーズン」が完結を迎えるタイミングで、また、それを記念して特別冊子(130ページ)も書き下ろさなければならず、思った以上に、そちらに手間取ってしまったのです。
丸3年かけて数百ページも描いてきた物語に区切りをつけるとなると、ボクのほうも、ファンの皆さんにも納得してもらえる最終回になるよう、格別の思い入れで描くしかなくて、そのため、▽▽のほうに少し待っていただくことになってしまったのです。
気持ちが集中できないままで拙速なモノを出すより、そのほうがいいと判断させていただいたのです。
ボク自身が早く打ち合わせすることを希望したにも関わらず、お待たせしてしまったことについては、深くお詫び申し上げます。
どうぞ、ご容赦いただけますよう。

なお「カソクキッズ」は9月末公開分を以て、無事完結いたしました。
とはいえ、次のサードシーズン、そして、その前に描く番外編などが控えているので、まだまだ連載が続く予定(ただし再開は未定)ですが、とにかく一段落は付いたので、当分の間お休みをいただくことになっています。
ですので、今月からは▽▽のほうに集中することができます。
気持ちを▽▽に切り替えて、誠心誠意務めさせていただきますので、どうぞご指導いただけますよう、お願い申し上げます。

(以下、書名)

 

「うるの送信メール/その13」補足解説

 さて、いよいよ2年目のネーム提出。

 先年も、いやソレ以前からやってるので、今さら言うまでもないこともメールにたくさん書いているのだけど、今回から参加した研究者さんもいるので、基礎から全部を書いている。

 また、最初から「しばらくお待ちいただく」という前提でやっていても、ネーム提出が遅くなったことについての謝罪を記載した。
 これは礼儀の問題なのだけど、それだけではなく、他で描いていた作品(カソクキッズ)について語っておきたかったからだ。

 そもそも他の研究機関で『カソクキッズ』を連載していたからこそ、同じようなモノを期待して今回のシリーズが始まったわけで、その作品のフィナーレにどんな気持ちで臨んでいたかを語ることは、今回の作品にも同じ気持ちで取り組んでいることを示すことになるからね。

 そういう「作者の気持ち、気合い」を伝えていくことが、仕事をスムーズにして、作品のレベルを引き上げてくれるんだよ。

 

(「依頼者との交流編10」へ→)

 


※このブログに掲載されているほとんどのことは電子書籍の拙著『広告まんが道の歩き方』シリーズにまとめてありますので、ご興味がありましたら是非お読みいただけたら嬉しいです。他にもヒーロー小説とか科学漫画とか色々ありますし(笑)。

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