作者としてのこだわり/あえて予算オーバーに踏み込む編09

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お客様からのメール/その22

うるの様

お世話になっております。
もろもろありがとうございます。

ネーム修正頂いたものから、若干の追加で変更をお願いしたく存じます。
添付内容をご確認ください。

基本的には、言い回しなどの部分的なものですので問題ないかと思いますが、いかがでしょうか。
お忙しいところ大変お手数とは存じますが、ご確認頂けますようお願い申し上げます。ご不明な点等ございましたらご連絡ください。

今後とも何卒宜しくお願い申し上げます。

(以下、書名)

 

うるの送信メール/その22

うるのです。

月末の締切に追われていたのと、今月から本格的に×××の作画がはじまって、ボケっとしていて、このメール、チェックし忘れてました。
ごめんなさい。

さて、校正チェックは確認しました。
基本的な描写には問題ないようですし、ツッコミがあった部分も元々そうするつもりだった部分がほとんどなので、想定内です。
(それ以外は、ちょっとしたセリフの変更程度ですし)

というわけで、この校正に従って作画を進めていきます。
(一応、13日納品を目指してますが、製品の登場シーンなどは修正が入る可能性もあるかと思うので、そうしたカットはできるだけ早めにご確認いただけるようにします)

(以下、書名)

 

お客様からのメール/その23

うるの様

お世話になっております。
ご連絡ありがとうございます。

事前に確認可能なカットなどございましたら適宜ご連絡頂けますと確認させて頂きます。
明日・明後日と近畿方面に出張で不在となりますので、何かございましたら携帯か
メールをお送り頂ければと存じます。

以前にお話ししました単行本の発行について出版企画担当が動き始めているようですが、まだ細かい内容などまで話せていないようです。
せっかくのご縁ですので、お役に立てればと考えておりますが、他で具体的に進むような事がありましたら、ご遠慮なさらずに進めて頂いて構いません。
社内の問題ですが、出版企画の担当がどうも動きが遅いので。。

それでは、何卒宜しくお願い申し上げます。

(以下、書名)

 

「お客様からのメール/その23」補足解説

 カッコつけて追加予算を蹴ったまま、仕事は着々と進んでいる。
 一方で、以前に話のあった出版の話は、どうやら立ち消えになりそうだ。

 他にイイ話があったらソッチでやってもいいですよ、とか言い出してるということは、そういうことだもんなぁ。
 逃げに入ってるってコトだもんなぁ(苦笑)。

 まぁ、それは今はどうでもいい。
 今は目の前の作品を仕上げることのほうが大事だもん。

 チャンスなんかは、来るときが来れば寝てたって来るもんだ。
 掴めなかった秋(とき)は、秋じゃないって、誰かが言ってたし。

※ブログ用注)
本当は「誰かが」じゃなくて、ちゃんと覚えてます。北方謙三さんの『三国志』で関羽が劉備に言ったセリフです。北方謙三さんの『三国志』や『水滸伝』大好きなのよ。アレ、ハードカバーの立派な歴史小説だけど、内容はむしろラノベっていうか漫画的っていうか、そういう感じだよ。ハードボイルドバージョンの銀英伝というか。今は全巻文庫にもなってるから、未読の方は騙されたと思って読んでみてほしいなぁ。もっとも『三国志』が全13巻、『水滸伝』になると続編の『楊令伝』『岳飛伝』まで含めて50巻を越えるから、気軽には勧めにくいんだけど(苦笑)。

 

うるの送信メール/その23

うるのです。

×××マンガ、できました。

順次送る、と言っといて全部できてから・・・となってしまい、すいません。
ただ、実際に描きはじめてみると結局キャラクターの配置が確定しないと、その他のモノ(製品など)の配置も作画も決められなくて、それで結局、ちゃんと見てもらえるようにすると全部出来てしまった・・・というわけです。

ただ、製品などに関しては「コレじゃない」といった事もあり得ると思うので、場合によっては差し替えできるようにデータを作っています。

以下、A5サイズ用にした各ページの画像データです。
(もともとの原画データはA4サイズで作成しています)

■1ページ(画像のURL)
■2ページ(画像のURL)
■3ページ(画像のURL)
■4ページ(画像のURL)
■5ページ(画像のURL)
■6ページ(画像のURL)
■7ページ(画像のURL)
■8ページ(画像のURL)
■9ページ(画像のURL)
■10ページ(画像のURL)
■11ページ(画像のURL)
■表紙(画像のURL)

(以下、書名)

 

「うるの送信メール/その23」補足解説

 とうとう漫画が完成した。

 もっとも最終校正はまだだから、本当の完成じゃないんだけど。
 直しがなければ完成、という状態だね。

 前回の先方からのメールで「でき次第、順次見せて」と言われてたのに完成まで待ったのは、そう言われた時点で完成間近だったから。
 先方が考えているより(そしてボクが事前に伝えていたペースより)ずっと早く作画が進んでいたのよ。

 サバを読んだというよりも、この頃にはスタッフの練度がかなり上がっていて、それまでのペースより、ずっと早くなっていたんだ。
 しかも、年末年始は色んな仕事が重なって忙しかったから、そのときのテンションが持続してたしね。

 余談だけど、この時期のボクらは、効率的に漫画を量産できるように工夫を重ねていた。
 手順を見直し、描き方にも工夫して、どうやったら今までよりも効率良く描けるかを試し続けていた。

 その原因は前年まで連載していた『カソクキッズ』だ。

 ファーストシーズン全4章30話が完結したものの、セカンドシーズンの再開が予定されていて、この時期はそれまでの休載期間。
 予定はされていても、いつ再開されるかはわからない。
 ボクらが、ソレを引き受けられるかもわからない。

 カソクキッズも、予算オーバーなのを知ったうえで踏み込んだ作品だ。
 どうしても思い通りに描きたかった。

 もう仕事じゃない、自分たちのオリジナル作品だと思って取り組んだ。キツいのは覚悟の上。予算が足りない分は、他の仕事でカバーしてやる。

 そう思ってやってきたのに、ファーストシーズンの17話目でつまづいた。
 その時期に大口のお客が2件、立て続けに倒産して、数百万円分が事実上の回収不能になったのが痛かった。

 どうにもならないとあきらめかけたときに、スタッフたちが立ち上がってくれた。

 バイトして足りない分を自分で補うから続けよう。
 そう言ってくれた。
 そのおかげで、カソクキッズを最終回まで続けることができたんだ。

 あのとき、スタッフが助けてくれなかったらチェックメイトだった。

 あの悔しさは忘れない。
 再開するのなら、今度こそ、絶対に途中で揺らがない体制を作るんだ。

 ピンチになっても、力で乗り切ってみせる。
 それだけの力を手に入れる。

 そう思って、再開までの休載期間をがむしゃらに突っ走っていた。

 キツいスケジュール上等。
 そんなモンでキツくならない力を身に付ければいいだけだ。

 この案件は、そういう時期の最後に舞い込んできたモノだったんだよね。
 だからボクもスタッフも練度が上がっていて、1年前なら無理だったコトをやれるようになっていたんだ。

 ただ、そうなったからって、全ての仕事でソレを前提にはできないから、スケジュール自体は従来通りの通常モードで策定していて、だけどレベルアップしてたから早く仕上がってしまったということなの。

 この半年後に、カソクキッズ・セカンドシーズンは再開された。

 前回よりもページ数は増えてエピソード数も増えたけど、最終回まで乗り切ることができた。
 この時期に、その力をつけられたんだと思っている。

 人間、一度深いところを経験しちゃうと、それより浅いところは怖くなくなるもんなんだ。この時期の深さは、それくらいだったのよ。

 みんな、頑張ってくれて本当にありがとう。

 

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