「○○っぽく描いて」と言われたら?

 コレ、けっこうあるんだよ。

 で、ボクも以前はできるだけ応じようとしてたんだけど……ヤバイから止めちゃった。
 素人目に「○○っぽい」とわかるように描いたら、モロ盗作になっちゃうし、かといって盗作と言われないで済む程度にすると「○○っぽく見えない」ってコトだから意味ないし。

 だから今ではキッパリとお断りしている。

 だいたい、○○っぽいのがいいのなら、その人に頼めばいいじゃないか。

 A先生のトコに押しかけてB先生っぽく描いてって言ってるようなモン。
 ものすごく失礼だよね。

 ぶん殴られても文句言えんぞ。

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「○○っぽく」を断ったときのハナシ

 え? ○○先生風に描いて欲しい? 
 いや、ソレはマズイんじゃないかなぁ。

「でも社内会議で、○○先生のタッチが圧倒的に人気だったんだよ」

 それならボクじゃなくて、○○先生に頼めばいいんじゃないの?

「だって……○○先生は売れてるから、広告用になんか描いてくれないでしょ」

 いや、そんなの、わかんないじゃないか。
 頼んでみればいいじゃん。

「だって……もし引き受けてくれたとしても、すごくお金かかるでしょ」

 そんなの知らないよ!
 つ~かソレ、ボクに対して失礼だと思わないの?

「思わなかった……コレって失礼なの?」

 そりゃそうだよ!
 有名な先生には遠慮するコトを、無名のボクは要求するって無礼に決まってんじゃん。

「でも……○○っぽく描いて欲しいだけなんだよ?」

 あのねぇ、有名な先生の絵柄をパクって広告したら訴えられちゃうに決まってると思わない?

「気付かれなきゃ、大丈夫なんじゃないの?」

 いや、誰も気付かないような広告作っても無駄だろ!
 気付かれるために作るんだから気付かれるに決まってるだろ!
 本人が気付かなくても周囲の人とかファンとか、誰かは気付くだろ!

「じゃあ……気付かれても大丈夫な○○っぽいのを……」

 ええい、まだ言うか!
 気付かれても大丈夫なら○○っぽくないってコトなんだよ!
 いい加減にわかれよ!!

「そこを何とか……」

 何ともならね~よ!
 つ~か何とかする気ないから!
 どうしても○○っぽいにこだわるなら帰って!
 もう来ないで!

「……じゃあ、○○っぽくなくていい……」

 ふう、ようやくわかったか……。

「……でも、ちょっとだけは○○っぽくなるよね?」

 ならね~ったら、ならねぇええええええええっ!!

 ……ぜいぜい。

 コレ、コミカルに書いてるけど、実話だから。

 受け答えは、ここまで乱暴じゃないけど、ソレ以外は実話。
 最後のほうは、実際にもこんな感じに近かったかも。

 感情的にならないように心がけてはいるけど、あんまりわからず屋だったら、もうその仕事やる気ないし、そうならブチ切れても知ったことじゃないから。

 この件の場合は、最後には「くらぁああ!」になったけど、仕事自体はちゃんとやったよ。
 もちろん、○○っぽくないヤツで。

何にせよパクリは厳禁

 ボクはパロディ大好きなので、若い頃にはけっこうやった。
 いや、今も時々やってる。

 でも、自分でやっておきながら言うのは何なんだけど、広告でやるときは慎重に考えたほうがいい。

 ボクはパロディとかオマージュとか、許される範囲もあるとは思ってるんだけど、ネタだけならともかく、キャラやタッチにまで踏み込んじゃうのはリスキーすぎると思うんだ。

 キャラやタッチって、作者の人格と不可分のモノだからね。
 それを勝手に本人と関係ない広告に使っちゃうのはヤバイと思うのよ。

 だから「○○っぽく」は、割と求められやすいんだけど、それは危険だということをちゃんと説明して、あきらめてもらうほうがいいと思うよ。
 いくら客の要望でも、わざわざ地雷踏みに行くこたぁ、ない。

 なお、アイデア自体には著作権が認められないので、ネタがカブったという程度なら、実はアリだと思う。
 まるっきりパクっていたら、そういう言い訳も通らないと思うけど、基本的なアイデアが同じっていう程度ならアリのはず。

 そもそも、人類の歴史ではものすごい数のコンテンツが生み出されてきたんだから、今さら「かつてどこにもなかったアイデア」なんか、そうそう出てくるモンじゃない。必ず自分より先に同じネタで、しかも自分より面白くやってる人がいるもんだと思ったほうがいい。

 なので、先行して同じアイデアがあっても、シチュエーションやセリフが違っていて、全く同じ使い方でないならOKだろうとは思う。

 ただ、法的にOKな使い方だとしても、わざとパクることもないよね。

 それに、結果的にカブっちゃうのは仕方ないけど、最初からパクリでやっても、そんなの描いてて楽しくないと思うんだ。

 


※このブログに掲載されているほとんどのことは電子書籍の拙著『広告まんが道の歩き方』シリーズにまとめてありますので、ご興味がありましたら是非お読みいただけたら嬉しいです。他にもヒーロー小説とか科学漫画とか色々ありますし(笑)。

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