小説イバライガー第3~4話/筆者コメンタリー

2018年2月8日

 以下は、小説イバライガーの3~4話に関する筆者コメンタリー。
 やはり「冊子版」および「電子版」のときに、脚注のように記載されていたものに加筆したものだよ(笑)。

 第4話では、小説版イバライガーワールドで頻繁に使っていく専門用語(もちろん、ほとんどが作者の造語だ)や各種設定が一気に出てくるので、コメンタリーでの解説が細かくなっちゃった。

スポンサーリンク

3話-1/イバライガー各部の名称

公式設定では各部名称は定まっていない。最初から決まっていたのは「エキスポ・ダイナモ」くらいで、他にはなかったんだよね。
でも、小説形式で表現するにはイバライガー各部に名前がないと困る。
そういうわけで、各部の名称を考えた。割と即興に近い感じで名付けたものもあれば、思いつくまで何年もかけたものもある。

3話-2/時空鉄拳ブレイブ・インパクト

全身を巨大な弾丸と化して超加速突撃し、拳に集約したエネルギーを叩き込む、初代イバライガーとイバライガーRの得意技。
加速の際にクロノ・スラスターを全開すると、エモーション・ポジティブの放射が蒼い2つの迸りとなり、インパクト時の急制動で揺らいだ放射が光の翼のように見える。
通常の攻撃の他、時空エネルギーを熱量に変換したバーニングなどのバリエーションもある。
技のモーションは、小説でもステージショーと基本的には同じモーションで描写してるけれど、一部ちょこっとだけ変更している。
ステージショーではモーションが早いけど、こっちでは拳にエネルギーを集中させながら引き絞り、同時に背面のクロノ・スラスターが拡張してブーストモードになり、十分にパワーを集めたら一気に解放、背面のブーストで突っ込みつつ、腕のサイド・スラスターからもブーストして腕自体を加速し、そのまま相手を貫く、という感じに描いている。
別にステージショーに文句はないんだけど、生のステージでは表現できないイマジネーションを加味してこその小説化だと思うので、色々エフェクトや特撮が必要な表現にアレンジさせてもらってるの(笑)。

3話-3/ノロイ

第3話Aパートでネタにした。往年の傑作アニメ「ガンバの冒険」に登場する巨大白イタチ。怖かったなぁ。
大好きなんだ、ガンバの冒険。筆者の愛犬も「ガンバ」っていうんだ。本当に傑作だから機会があったら是非観てね。

3話-4/マーゴン

実際のイバライガーショーで活躍したイモライガーその人。ご本人の承諾を得て出演していただいている。
ただし、作中での描写は、全て作者のフィクションであって実際の人物とは関係なく、本作では名前と設定を借りてるだけに近い。アパート内の描写もボクが勝手に考えたものなので、本人とイコールじゃないよ。
なお、このマーゴンとイバライガーの出会いは、ものすごく初期に決めていた。老朽化したアパートで礼儀正しくポーズを決めるイバライガー。あぜんとしてラーメンすすっているマーゴン。ストーリーを考える前に、先にこのシーンがあったの。こういうシーンに限って、すげぇリアルに思いついたりもする。

3話-5/小学生時代のマーゴンがくれたティッシュ

劇中ではテキトーな嘘アニメタイトルにしてるけど、ボクは『超常合体魔術ロボ ギンガイザー』をイメージ。放送していた時代と彼らの年齢から考えると全然合わないので、相当にレアモノなはず。合身なところにダイアポロンもちょっと入ってるか。とにかく、フツーじゃないマニアックなものをイメージして描いたのよね。
こういうバカなネタはちょくちょく盛り込んでるけど、元ネタ知らなくても全然問題ない(つ~か、むしろそれが普通)なので気にしないでね。

3話-6/ミニライガーシリーズ

ステージショーでは元気な子役ヒューマロイドなのだけど、小説版ではもっと厳密に、以下のように設定している。
イバライガー(初代)のサポート用として、イバライガー自身が開発したヒューマロイド。イバライガーのデータ・バックアップ、エネルギー供給、補修と、様々な役割を担っている。
イバライガーのデータバックアップを優先するため、ミニライガー自身が使用できるシステム領域も限定されている。このためミニライガーシリーズは、子供程度のメンタリティしか与えられていない。
イバライガーを含むライガーシリーズは、システムの中核(エキスポ・ダイナモ及びマインド・コア)以外のほとんどは、全機種共通のナノパーツによって構成されている。ナノパーツはイバライガー自身で生産できるが、戦闘中など緊急を要する場合は、ミニライガー自体が「修復用の材料」となる。
ただし、ミニライガーの質量分以上は直せないし、大きな破損を修復すればするほどナノパーツが失われ、極端な場合は、ミニライガーとしての姿を失ってしまうこともあり得る。
その場合ミニライガーは、中核システムのみを収納した小さな球体となる。この状態からでもナノパーツを与えれば復活できるが、それまでのメモリー(記憶)はリセットされ、イバライガーからコピーされる最低限のデータのみで起動することになる(これもメンタリティが成長しない一因)。
イバライガーを支援し、場合によっては消失することさえ使命の一部なのが、ミニライガーシリーズなのである。
(後に登場するミニブラック、ミニR、ミニガールは、このミニライガーたちとは仕様が異なる)

4話-1/ジャーク戦闘員

ジャークの下っ端。雑魚キャラなんだけど、ある程度ガチに考え直さなきゃならなかったので、戦闘員にも一応、小説オリジナル設定を組み込んである。

戦闘員/緑(ポゼッター)
ジャーク粒子(エモーション・ポジティブ)に取り憑かれた一般人。ジャークの精神支配を受けているものの、肉体的には一般人とそれほど変わらない。ジャーク粒子を排除すれば、元の人間に戻れる。劇中に登場する戦闘員のほとんどがコレ。

戦闘員/赤(ポゼッター・クラッシャー)
攻撃衝動を高めた戦闘員。痛覚が抑えられているため、肉体を破壊してでも攻撃してくる。やはり人に戻れる可能性はあるが、通常の戦闘員よりも強い影響下にあるため、ジャーク粒子排除にはエキスポ・ダイナモなどの強力な力が必要。ステージショーでも滅多に出ないので、小説版でもあまり出番はない。

戦闘員/黒(ポゼッター・コマンダー)
指揮官クラスの戦闘員。戦闘員というよりも「四天王のなりそこない」であり、準怪人と言ってもいいレベルの力を持つ。肉体的な変異もあり、人間に戻れる可能性は極めて低い。

4話-2/ジャーク四天王

ジャーク四天王(ジャーク・ディーヴァ)と呼ばれる原初の4体。ジャーク粒子の直接的な放射を大量に浴びた人間の成れの果てだが、元の人格は消失しており、人間に戻ることも出来ない。大量のジャークエネルギーを蓄積しているため、強大な力を持ち、ゴーストを生みだすこともできる。
本作でも、原作(ステージショー)の設定通り、ダマクラカスン、ルメージョ、カンナグール、アザムクイドの4体が登場する……予定だったけど、ちょっと予定は変更され「5人目」が出てくることになってしまった。四天王なのに5人目ってヘンだけど、そこは辻褄合うようにしてるから、お楽しみに。
なお、四天王と名乗りつつもステージショーには、ダマクラカスン、ルメージョの2体しか登場していない(2017年現在)のは、イバライガーの出現によって歴史が変わったから。2体でも四天王と呼ばれているのは「元の歴史」の情報による。

4話-3/ジャーク怪人

この小説版には、ステージショーでお馴染みの「ブッコワシタイナー」「ヒトデナシー」「トライバル」「オジャマスティ」「エビルニーカ」といった怪人たちは出てこない。四天王は出るけど、怪人は出ないの。
いや、ボクもコミカルで憎めない怪人たちは好きなんだけど、小説は基本的にハードバージョンだから無理に怪人たちを登場させても雰囲気が合わなくなっちゃうのよ。ファンの方、ごめんね。
そういうわけで、小説版での怪人たちは「ジャーク・ゴースト」と呼ばれる化け物たちだ。
元々の設定では、怪人は「ジャーク粒子に取り憑かれて変貌した人間」だったのだが、それだと怪人もまた被害者ということになる。どんな犯罪を犯したとしても、心神喪失で無罪のはず。それを倒しちゃマズかろう。
とはいえ、改心させるだけといった設定では、やっぱりね、フラストレーションが溜まる。怪人は倒したい。
そういうわけで怪人は人由来ではないモノに変えたんだ。これなら、完膚無きまでに叩き潰せるからね。
なお、ジャーク・ゴーストにも目的別にいくつかのタイプがあると思って、設定だけはしておいたんだけど、あんまり生かせてない。う〜ん……。

ゴースト・サーチャー
四天王が自らの分身体として生みだす怪物。作戦目的および元となる四天王によって、その形質・形態は異なり、様々なタイプが作りだされる。サーチャーは索敵・隠密行動に優れた形態。

ゴースト・クラッシャー
分身体の1つであり、攻撃力に特化したタイプ。その分だけ思考力が弱く、生体兵器と考えたほうが近い。四天王の一角とされているカンナグールは、実はクラッシャータイプの強化版ゴーストである。

ゴースト・コマンダー
指揮官クラスの分身体。ステージショーに登場するブッコワシタイナーなどがコマンダークラスであり、生みだすには大量のジャーク粒子を消費するため、個体数は少ない。

4話-4/モラクル

初期の(今とは設定が違う時代の)イバライガーショーに登場していた女性型ヒューマロイドで、今のミニライガーたちのポジションだったが、現在は出演していない。
けれどスーツ自体は今も残っているので、今後復活させようという計画はある。そのため、小説版でも登場させることにした。
当面の出番はこのエピソードだけだが、かなり後半のエピソードで再登場の予定。

4話-5/TDF(Terrible-being destroy forces)

日本語では「特殊生物殲滅部隊」。元々は警察組織の一部だったが、ジャークやイバライガーといった異形の存在が確認されるに至って、非公式の特殊部隊として再編成された。
特殊な状況下で行動する超法規的な組織であるため、一般市民には秘匿され、警察組織内でも上層部の者しか知らない。武装も通常とは異なる。
現在のイバライガーショーには出てこないけれど、当初のイバライガーショーでは「Tsukuba Defense Forces」として割とよく出演していた。元ネタはもちろん『ウルトラセブン』に登場するTDF(ウルトラ警備隊)。
で、それを小説版で復活させたんだけど、さすがに「つくばデフェンス」はローカルすぎるんで、同じ略称だけど中身は変更させていただいたの。

4話-6/MCB(マインド・コア・バスター)

ジャーク化した者たちは、その内部でジャーク粒子が結晶化し「マインド・コア」を形成していて、エモーション・ネガティブの放射線源が体内にあるような状態になっている。これを消去し人間に戻すためにMCB=マインド・コア・バスターが開発された。対象にエモーション・ポジティブを撃ち込むことで対消滅させるのである。
なお、イバライガーにもマインド・コアはある。いわば「魂」みたいなもので、エキスポ・ダイナモの中に形成されていると考えられる。

4話-7/ジャークの倒し方

エモーションも素粒子の一種だから、大気中では急激に減衰する。このためビームなどでエネルギー自体を発射しても、例え近距離でも、よほどの大出力でない限り大幅に減衰してしまい、効力を失ってしまう。だから直接打撃でエネルギーをダイレクトに流し込まないと効果が薄い。このため近接戦闘が必須で、これがイバライガーが格闘戦用のヒューマロイドである理由だ。
同様の理由で、MCB弾も基本は実体弾で内部にエモーション・ポジティブを蓄えている。また有線ケーブルで使用者自身のエモーションを送り込める作りになっていて、このケーブル自体も武器に応用できる。
(なお、本当に反粒子をぶつけて対消滅させたら大量の放射線も出るはずなのだけど、そのへんは目をつぶってほしい)

4話-8/感情エネルギーのチャージ

感情がエネルギーなんだから、イバライガーもMCBも、ほっとけばチャージされる。でも悪意じゃダメだから「いい感情(楽しい、嬉しい、優しい等)」が生まれやすい環境を維持しなきゃいけない。キツイ状況でも落ち込んでいてはダメなので、何が何でも明るく振る舞って、バカやギャグを言い合っているのだ。

4話-9/エドサキ教授

小説版のみのオリジナルキャスト。いや、どう考えてみても誰か、それなりの有力なパトロンや支援組織がいなけりゃゲリラ的な活動なんか続けられないのは明白なので、こうした人々に出てきてもらった。エドサキ教授が資産家だ。ゴージャスボディのお姉さま的キャラをイメージしているので、もしもルメージョ(この後登場するジャーク四天王のお姉さま)とバトルしたら、すげぇことになりそうだ。

4話-10/ゴゼンヤマ博士

小説版のみのオリジナルキャスト。いかにも博士なオジサマで、やたらとノリのいいメンバーたちの中で、一人でマジメな役を背負っている。でもねぇ、こういう解説用のキャラもいてくれないと色々不便なので。それに未来編ではアツいシーンも見せてくれる予定なんだよ。

4話-11/カオリちゃん

本シリーズ執筆開始当時に、イバライガーショーのMCを務めてくれていたカオリおねえさんのお名前を借りました。ご本人から出演希望があったので、モニタリング&オペレーター担当ということで出てもらうことに。

4話-12/イモライガー

イモライガーは、イバライガーのステージショーに登場する「イバライガーの追っかけをしている、なりきりヒーロー」である。つまり、ただの人。衣装も手製。
ただし本作では、基地の博士たちにスーツを作ってもらったはずなので、それなりの出来で、それなりの防御力もあるはず、という設定。

4話-13/TDF隊員ソウマ

後々準レギュラーとなるTDF隊員ソウマ。小説オリジナルのキャラたちの名前(主人公たちとイバライガー関係者から借りた名前を除く)は、茨城の地名から取っている。このソウマは、仮面ライダーで言えば「滝」のポジションで、とても大事な役どころとなっていく。
なお、TDF隊員たちが次々と倒されていくシーンの描写は、Rたちがデビューする直前の2008年秋にまったく別のイバライガーストーリー用に書いた「テスト版小説」から取り込んだ。当時のイバライガーは今とはまったく違う設定で、この戦いで破壊された初代を現代の技術で修復したものがイバライガーRとなる予定だった。

4話-14/歩み出てくる。あの夜の異形の者

イバライガーがショッピングモールの天井を突き破って登場するシーンは、ずっとイメージしてた映像がベースになっている。
ショーではものすごいジャンプとか見せられないのだけど、実際にはね、ジャンプしたら地上が霞んで見えるくらいまで飛べるはずなんだ。はるか上空まで飛んで、最高点で地上を見下ろす。そのまま落下し始めて、途中でブースト。全速力で突っ込んできて、そのまま地上まで貫く。隕石が加速しながら落ちてくるようなもんだから、周囲にクルマとかあったら、みんな吹っ飛ぶだろう。そして巨大なクレーターができて、その中からゆっくりと立ち上がる。
ボクはいつも、そういうイメージでショーを見てるの。だから、その通りに描写してみたかったの(笑)。

4話-15/エモーション・ブレイド

小説版だけのオリジナル技。両腕のサイド・スライサー内部のサブ・ブースターからのエモーション放出を、そのまま剣として使用する。
エンジンの吹き出し口を振り回すようなものだが、伸長させたサイド・スライサーに沿ってエネルギーが伸びているので、剣のように見えるのだ。
通常は腕のラインに沿って伸びるため、シールド的な防御技として使うことも多いが、伸長部分は外側に可変させることもできるため、ビーム兵器のような遠距離攻撃にも応用できる。

4話-16/ブレイブ・キック

小説版だけのオリジナル技。ブレイブ・インパクトのキックバージョン。
こういう色んな技を設定したのは、やっぱりねぇ、どう考えても技が1つか2つくらいしかないというのはオカシイと思えるから。ショーでは色々設定してもややこしくなるだけだからやらないけど、ガチに描写していこうとすると、どうしても色んな技がないと困るのよ。なので、今後も新しい技は増やしていく予定。

4話-17/ショットアロー

小説版だけのオリジナル技。両肩の矢印状の部分に触れてエネルギーを指先に集め、矢のように射出する。殺傷力は低いが連射可能。Rは指1~2本で放つことが多いが、ブラックは20本同時発射など、エゲツない使い方も。ガールだと、ハート型の手裏剣風になる予定だが、そういうのは各人が好みで設定しているだけで、威力に違いがあるわけではない。

4話-18/時空突破

時空突破といえば、イバライガー最大の必殺技「クロノ・ブレイク」なんだけど、この時点では、そのような技は存在しない。時空に干渉することは、ものすごく危険なことなのだ。
もっとも、重力とは「時空の歪み」のことで、質量のあるものには全て重力(引力)があるし、遠心力も重力の一種だから、我々は常にホンのちょっとだけ時空を歪ませているとも言えるのだけど。
必殺技「クロノ・ブレイク」は、この後、16話で登場する(ただし実際に炸裂するのは22話)が、以前にステージショーで使っていた技とは設定を変更して使う予定になっている。近年のショーでクロノ・ブレイクが使われていないのは、以前の設定のままではショーで効果的に見せにくいからなのだ。それで封印されてしまっているので、小説版ではステージショーでも見栄えのする技にアレンジし直して復活させることにしている。

 


※このブログで公開している『小説版イバライガー』シリーズは、電子書籍でも販売しています。スマホでもタブレットでも、ブログ版よりずっと読みやすいですので、ご興味がありましたら是非お読みいただけたら嬉しいです(笑)。

うるの拓也の電子書籍シリーズ各巻好評発売中!(詳しくはプロモサイトで!!)